この記事では人気の出やすい異世界転生、転移系ラノベのストーリーの作り方について解説します。
- 異世界転生、転移系ラノベの書き方を知りたい
- 異世界転生、転移系ラノベのお約束など、書き方のコツが知りたい
- ウケがいい異世界転生、転移系ラノベを書きたい
異世界転生、転移系ラノベでは、変えてはいけない、変えてしまうと読者にそっぽを向かれるお約束設定が存在します。
この記事を読むことで、どのような世界観や設定でストーリーを構築していけばよいかがわかりますので、ぜひ最後までお付き合いくださいませ。
なお、そんな中でどのようにオリジナリティを出せばよいかについては、こちらの記事で語ってます。

異世界系の書き方シリーズ、記事をいくつか続けていく予定ぽよ
ちなみに、この記事で解説するジャンルは異世界転生、転移した主人公が活躍するタイプのラノベを想定しています。
異世界転生、転移系でも『悪役令嬢』などは、この記事の対象外ですので。
異世界転生、転移ラノベの特徴


正直、この記事を読みに来た人は異世界転生、転移がどんなものだとか、どんな世界に転生、転移するかなんてだいたいわかっていることでしょう

流行ってるどころか、もはやジャンルの1つぽよね
なので特徴の説明はサラッと箇条書きにして終わります。
- 主人公が何らかのきっかけで異世界に転生、転移する
- 転生、転移した主人公には特殊能力や強大な力、いわゆるチートが備わる
- 中世ヨーロッパに似ている世界観
- 剣、槍、斧などの武器で戦う
- 魔法が存在し、攻撃系、補助系、回復系などがある
魔法の属性があり、定番は「火、水、風、土、光、闇」など - モンスター、魔族、ドワーフ、エルフなどが存在している
- 勇者、魔導士、剣士、忍者などのRPGに見られるジョブがある
- モンスターやアイテムにレア度や強さを示すランクが定められている
- 冒険者ギルドが存在している

物語によってあったりなかったりする項目もいくつかありますが、だいたいこんな感じですね

ドラクエとかFF、モンハンなんかのRPGゲームみたいな世界ぽよね

というか、異世界の設定はほぼほぼ、ゲームの定番の設定を借りて作るものと断言してよいでしょう
異世界転生、転移系を書きたいなら、RPGやMMORPGをやっておくと一気に馴染みやすくなるかと思います。
異世界系ラノベを読みまくるのもいいですよね。
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異世界転生、転移系ラノベの違和感を受け入れる


異世界転生、転移系に慣れていない人は、まずこのジャンルで感じるであろう違和感に慣れましょう

実は我も苦手ぽよ

異世界転生、転移系は私のようなおっさんだけじゃなく若者の中にも苦手を訴える人がいるくらいの、リアリティを無視した定番設定や展開があるんですよね
- ステータスオープンとレベルシステム
- 努力することなく手に入るチート能力
- 努力していないのに達観、上から目線
- 異世界転生、転移を簡単に受け入れる
これらの違和感を受け入れられるかで、異世界系を楽しめるかどうかが決まると言っても過言ではないでしょう。
ステータスオープンとレベルシステム


ステータスオープン!
フオォォォン!!

お主、もっとレベルを上げないとヤバいぽよ
ゲームの世界ではメニュー画面を開いて、主人公や仲間キャラの強さを数値で確認できますね。
異世界転生、転移系のラノベでは、主人公が「ステータスオープン」と叫ぶと目の前にモニターが現れて、自分の強さが確認できたりする作品も多く存在します。

力の強さとか素早さも、筋トレや訓練じゃなくて、魔物を倒したらレベルと共に数値が上がるぽよね

うーん、違和感。。。
努力することなく手に入るチート能力


異世界に転生、転移する前に神様とか異世界の管理者が現れたりして、チート能力をプレゼントしてくれるのが定番ですね

もらったチート能力は、ギフトともいうぽよね

能力の種類を選べず、自動で与えられるパターンもあります
また、強力な魔法が使えるなど、単純な強さを示すステータスがチートなパターンもあります
そんなすごい能力が、何の苦労もなく手に入ります。
まあ、これは違和感とまではいかないかな。

そんなことがあってもいいじゃない、夢あるわ~
努力していないのに達観、上から目線


これは私がおっさんだからだろうか
ちょいちょい違和感を覚えちゃうんですよね
例えば努力して剣や魔法の腕を磨いてきた女剣士さんが主人公にお手合わせを願う、というシーンがあったとします。
当然、チート能力を持っているので主人公が圧勝します。
女剣士さん「く! 手も足も出なかった……。これが私の限界なのか……」
主人公「いや、君の剣もなかなかのものだった。そのうち追いつけると思うよ」
女剣士さん「ホント?」
嬉しそうに頬を赤らめる女剣士さん。


労せず手に入れた能力で勝っただけのクセに、挫折して立ち上がって腕を磨いてきた女剣士さんを見下ろしてんじゃねえ!!

チートあるから勝てました!!
って言えやーーー!!

うわー、おっさんの説教、うぜぇぽよ
異世界転生、転移を簡単に受け入れる


異世界転生、転移って、現実に起きたら戸惑い半端ないと思うんですよね
死んで転生したパターンだと転生後の世界を認識したまま生まれたり、転生前に神様を挟んでるんで、まあ分かります。
しかし、本の中に引きずり込まれたり、気を失って目覚めたら転移してましたパターンでも、まあ簡単に現実を受け入れます。

むしろ「ついに俺も異世界キタ―――!!」って叫んで喜んでたりするぽよね

これ、私としてはものすごい違和感だったんですけど、最近はそういうもんなんだって思ってます
共通認識の設定部分はオリジナリティ不要


異世界系ラノベの読者の多くは、すでに説明した世界観や定番設定で物語が進むものと思って読み始めます
作者側としても、読者がすでに馴染みがある世界観なので、多くを説明せずとも理解してもらえるというメリットがあります。

ほぼ説明なしで「ステータスオープン」って言いだしても、とりあえず通じるぽよね
で、この世界観の設定をまったく異なるものにしても、それは読者が求めていないものになるでしょう。
つまり、異世界転生、転移系のラノベを書きたいなら、この世界観や設定を大きく変えてオリジナリティを出そうとしてはいけませんってことです。
ちなみに、ステータスオープンとかレベルシステムを必ず取り入れろってわけじゃないですよ。
やってはいけないオリジナリティの出し方は、以下のようなものです。
- 中世ヨーロッパ的な、ゲームの中のような世界観とは全く違う異世界へ転生、転移
人類が滅びた後のような世界に転移
火星人が作り出した文明都市に、火星人の一人として転生など - 魔法やスキルではなく、スタンド使いみたいな能力が当たり前の世界
武器はライトセイバーや光線銃など - 現実はそんなに甘くない!
異世界でも自分のコンプレックスに悩み、葛藤しながらも強く生きてます!
これらは異世界系においては完全に間違ったオリジナリティの出し方であり、読者もすぐに離脱します。
また、異世界に転生、転移するきっかけも全然重要じゃありません。
現代でどのように生きていて、どんなきっかけで転生、転移したかは、冒頭やプロローグの直後などでサラッと語って、さっさと異世界ライフの物語を進めるのが定番です。
異世界系の読者は、転生の理由なんかにはさほど興味ないのですよ。
ちなみに定番の転生、転移のきっかけの例はこんな感じ。
- 死亡して異世界で転生
※死亡の原因の定番は、
トラックに跳ねられる
強盗に刺されて殺される
ブラック企業に酷使されて過労死 - 本やゲームの中に引きずり込まれる
- 異世界の住人に召喚される
- 現代の世界で生きていたときの恰好、年齢のまま転移する
- 赤ん坊として異世界で生まれ変わる
- 現代の世界で生きていた頃とは異なる恰好、年齢で別人として転移する
- 本やゲームに引きずり込まれるパターンの場合、その本、ゲームの登場人物の誰かに乗り移る感じで転移する
- 人間ではない生物として転生する
- 現代人として生きていたときの記憶はそのまま引き継ぐ
- 異世界で生活に困らない程度の知識は記憶された状態で転生、転移する
もしくは脳に知りたい情報を直接与えてくれるというスキルを手に入れる
この例の中のどれかを組み合わせて使っても、なんら問題はないです。
近年の受賞作や書籍化作品も、この中のどれかに当てはまるのがほとんど。
これらの設定でオリジナリティを出そうと悩むより、他で考えないといけないことがあります。
なので、転生、転移のきっかけをどうするかは、さっさと決めてしまいましょう。
なお、こういった部分でどうしてもオリジナリティを出したいのなら、カクヨムやなろうといったネット公開型ではなく、ネット非公開の新人賞などのほうが可能性はあるかもしれません。
ネット公開型だと読者がすぐ離れますが、新人賞であれば審査員がちゃんと読んでくれて、総合的な面白さを評価してくれる可能性はなくもないかと。
まとめ

- 異世界転生、転移ラノベの特徴
- 異世界系ラノベの違和感を受け入れる
- 共通認識の設定部分はオリジナリティ不要

異世界転生、転移ラノベはゲームのRPGと同じ世界観ぽよ

ゲームならではのステータスやレベルなどのシステムが存在していたり、転生、転移した者が異世界を簡単に受け入れて喜んじゃったりします

慣れないうちは違和感のある設定や描写も多いですが、それを受け入れたらとても面白いジャンルです

世界観や剣、魔法とかの基本設定部分はオリジナリティを出しちゃだめぽよ
苦境に立たされて葛藤などの現実を見せつけるような描写も、異世界系では不要です。

この部分でオリジナリティを出そうとすると、かえって読者が離れてしまいやすくなります

もし、こういった部分でどうしてもオリジナリティを出したいのなら、カクヨムやなろうといったネット公開型ではなく、ネット非公開の新人賞などのほうが可能性ありそうですね
では、これらのことを意識して、異世界系の世界観を構築してみてください。
次の記事では異世界転生、転移系のオリジナリティの出し方について解説したいと思います。

おつかれさまでした
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