物語を考える際に重要な要素の一つが「ログライン」です。
この一行でまとめた物語の要約が、ストーリー全体の軸となり、展開を左右します。
この記事では、なぜログラインを決める必要があるのか、どのように決めればいいのかを解説します。
物語のブレを防ぎ、読者を引き込むための第一歩として、ぜひ参考にしてくださいね。
ログラインとは?
ログラインって何ぽよ?
ログラインとは、物語を一行で簡潔に表現したものですね
例えば、第三者に「どんな話?」と聞かれたときに「こんな話だよ」とすぐに説明できるものがログラインです。
とある売れてる作品を例にしちゃうと、
- 仮想現実MMORPGのベータテスターだった孤独なゲーマーが、ゲームの中に閉じ込められたプレイヤーたちを救いながら、自らも生きて脱出することを目指す話
- スライムとして転生した主人公が、独自のスキルを駆使し、平和で住みやすい国を築くために奮闘する話
- 異世界に召喚された引きこもり青年が、大切な人たちを守るために、何度も死に戻りながら運命に立ち向かう話
こんな感じですね。
あのアニメぽよね
ログラインがない作品はストーリーがブレる
なぜログラインを決めておかねばならないかというと、ログラインはストーリーの軸になるからです。
だからログラインを決めておかないと、軸がブレブレになっちゃうのです。
ブレブレになるとは、以下のような状態。
- 物語がどのような方向に進むべきかがぼやけて、書き手がストーリーの方向性で迷走しちゃう
- 物語に一貫性がなくなりがちになる。
- 何を楽しんでもらいたいストーリーなのかがぼやけてしまう
- 読者に「結局何が言いたい作品だったんだ?」と言われちゃう可能性がある
私の作品を例にしてみますね。
「人間の姫を好きになってしまった若き魔王が、見習い兵士と魔王の二重生活を送りながら姫を守る話」
というログラインの作品があります。
このログラインなら、端的に言うと「魔王と姫の恋」が軸になりますよね。
魔王と姫の恋愛模様が描かれ、姫がさらわれたり盗賊に襲われそうになったりするからこそ、姫を守るためにバトルがあったりするわけです。
ですがこのログラインを決めずにストーリーを考えていくと、
- いつの間にか人間と魔族のバトルばかりで、姫が全然出てこなくなる
- 姫との恋愛とは無関係に、いろんなヒロインキャラが出てきてハーレム作品になる
みたいな感じになっていって、ストーリーが迷走してしまう可能性があります。
そうなってくると
「これ、何のための戦い?」
「姫との恋はどうした?」
「恋の行方が気になるのに、関係ない話ばかり……」
と読者も思っちゃうわけですよ。
ログラインの役割
ストーリーの軸を明確に保つ
ログラインは、物語の軸を保つためにも非常に重要。
ログラインがないまま物語を進めると、ストーリーがどこに向かっているのかが曖昧になっちゃいます。
その結果、読者に伝えたいメッセージがぼやけてしまい、物語全体が散漫になってしまう可能性があるのですよ。
読者の期待に応える
読者はストーリーの展開に期待を抱きます。
しかし、ログラインを決めずに物語を進めてしまうと、読者の期待を裏切るような展開になってしまうこともあります。
なぜならログラインがないと、先ほどもお伝えした通り、ストーリーの軸がブレる可能性があるからです。
例えば、「主人公とヒロインの恋愛がテーマの物語」の場合、読者も主人公とヒロインの恋の行方が気になりますよね。
そして二人が結ばれることを期待するでしょう。
だけど軸がないため、作者もバトルのほうが盛り上がりそうという展開が浮かぶと、恋愛そっちのけで読バトルシーンばかりを書いてしまうことになりかねないわけです。
面白そうと思ったら、思いついたまま書きたくなるのが作者の性というものですから。
でもそうなったら読者は、「恋の行方を知りたいんだけど……」と感じてしまうわけですね。
ログラインを決めよう
では、実際にログラインを決めてみましょう。
まず、どんなストーリーが書きたいか、ぼんやりでもいいのでイメージします。
そしたら、そのストーリーがどんなものかを一言で表す一文にするわけです。
その際、ログラインには以下の要素が含まれるようにしましょう。
- 主人公:物語の主人公がどんな人物か
- 目的・ゴール:主人公が達成したい目的は何か
- 障害・対立:主人公が目標にたどり着くまでに立ちはだかる困難や敵対要素。
- 作品のウリ:読者に何を楽しんでもらう作品なのか。
これらを含めることで、物語の魅力や軸があなたの中で明確になり、読者に興味を持たせるストーリーに仕上げることができるというわけです。
ログラインを決めるための4つのステップ
ステップ1: 主人公と目的を明確にする
まず、物語の主人公が何を達成したいのかをはっきりさせましょう。
例えば、「仮想現実MMORPGから脱出したい少年」「姫を守りたい若き魔王」など、主人公の目指すゴールを一言で説明できるようにします。
ステップ2: 障害や対立を考える
主人公の目的に向かう道のりにどのような障害があるかを設定します。
これは、物語に緊張感や起伏を与え、読者の関心を引くための要素です。
たとえば、「ゲームからの脱出を妨げるルール」「姫を狙う敵」など、主人公が乗り越えるべき試練が何かを明確にします。
ステップ3: 端的にまとめてみる
ステップ1と2で考えた要素を短くまとめ、ログラインを完成させてみます。
「仮想現実MMORPGのベータテスターだった孤独なゲーマーが、ゲームの中に閉じ込められたプレイヤーたちを救いながら、自らも生きて脱出することを目指す話」
といった感じですね。
ステップ4:必要な要素が含まれてるかチェック
最後に、そのログラインに必要な要素が含まれているかをチェックしましょう。
「仮想現実MMORPGのベータテスターだった孤独なゲーマーが、ゲームの中に閉じ込められたプレイヤーたちを救いながら、自らも生きて脱出することを目指す話」
なら、
- 主人公:仮想現実MMORPGのベータテスターだった孤独なゲーマー
- 目的・ゴール:自らも生きて脱出すること
- 障害・対立:プレイヤーたちを救いながら。
※この文章から、モンスターやプレイヤー同士の争いが起きることが読み取れますよね。 - 作品のウリ:MMORPG内での主人公の活躍
といった感じですね。
おそらくストーリーを作ったことのある人なら「主人公が誰で目的は何で」といったことは無意識にできてることもあるでしょう。
でも「作品のウリ」を意識できていない人は多いです。
どんな物語なら読者に楽しんでもらえるか、そこをしっかり意識してログラインを作りましょう。
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まとめ
今回の解説内容
- ログラインとは?
- ログラインがない作品はストーリーがブレる
- ログラインの役割
- ストーリーの軸を明確に保つ
- 読者の期待に応える
- ログラインを決めよう
- ログラインを決めるための4つのステップ
- ステップ1: 主人公と目的を明確にする
- ステップ2: 障害や対立を考える
- ステップ3: 端的にまとめてみる
- ステップ4:必要な要素が含まれてるかチェック
ログラインとは、物語を一行で簡潔に表現したものですね
ログラインを決めておかないと、軸がブレブレになるぽよ
ログラインの役割は「物語の軸を保つ」ことにあります。
軸がブレると、読者の望んでいない展開を書いてしまうことになりますよ。
ログラインには以下の要素が含まれるようにしましょう
- 主人公:物語の主人公がどんな人物か
- 目的・ゴール:主人公が達成したい目的は何か
- 障害・対立:主人公が目標にたどり着くまでに立ちはだかる困難や敵対要素。
- 作品のウリ:読者に何を楽しんでもらう作品なのか。
ログラインを決め手順は以下ぽよ
ステップ1: 主人公と目的を明確にする
ステップ2: 障害や対立を考える
ステップ3: 端的にまとめてみる
ステップ4:必要な要素が含まれてるかチェック
特に「作品のウリ」を意識できていない人は多いですので、しっかり決めていきましょうね
では、これらのことを意識してログラインを作り、おもしろいストーリーに仕上げてみてください。
おつかれさまでした
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