今回はミステリー小説が書きたい、書いているという人に向けて、ミステリー小説における探偵役と助手役のしっかりとした動機付けを設定する方法を解説します。
- ミステリー、サスペンス小説が書きたい
- 動機付けが弱いと指摘されてしまう
- 探偵・助手のキャラが薄い、共感できないと指摘されてしまう
ミステリーに限らず、キャラの行動の動機付けはストーリーを作る上でとても大事な要素です。
これを適当にやっちゃうと、せっかく面白いストーリーや設定を考えたのに、台無しになってしまう可能性があります。
この記事を読むことで、ミステリー小説における探偵役・助手役の事件に首を突っ込む動機の作り方がわかり、魅力的な探偵、助手キャラが生み出せるようになりますので、ぜひ最後までお付き合いくださいませ。
探偵と助手の行動にも必ず動機がある
どんなジャンルでも、キャラには必ず行動の動機があります。
その動機をしっかり設定していないと、動機付けが甘い、共感できない、薄っぺらいといった感想や指摘をくらうことになります。
でも、現実だと何となくで行動している人も多いぽよ
確かにリアルでは道徳的にダメっていう理由で犯人を非難することはありますが、それをストーリーの中で主人公がやっちゃったらどうでしょう
犯人「あいつは死んで当然だったんだ! だから殺した!」
主人公「いや、さすがに殺しは常識的によくないし」
こんな主人公、魅力ないでしょ
現実に存在する人をキャラのモデルにしたら失敗することが多いですが、これが理由です。
現実の人をモデルにしちゃだめ、というわけではありません。
ただ、そうした場合、常識的な動機やなんとなく流されて行動しちゃうキャラになることがあって、キャラが薄くなる危険性があるわけですね。
もちろん、現実世界でも物語の主人公になれるような立派な動機を持って動いてる人もいます。
ちょっと話がずれましたが、要するに誰をモデルにしようとしなかろうと、なんとなくで行動するようなキャラには魅力がないってことです。
というわけでキャラにはしっかりと、行動の動機付けを設定してください。
わかったぽよ
今回は探偵と助手の動機付けについてぽよね
それで、どんな動機を設定すればいいぽよ?
ミステリー小説ならではのお決まりなパターンがあります。
ただ、おそらく解説だけではなんとなく理解はできても、自分の作品に取り入れるときにどう描写しようか、どう行動させようかってところで悩むでしょう。
頭の中で明確にイメージして自分の作品に取り込むには、たくさんの作品に触れて引き出しを増やすのが一番です。
ということで、動機付けのパターンごとに参考となるおススメ作品も紹介していきますので、読んでみるとよいでしょう。
ミステリーにおける探偵と助手の動機付け10種
パターン1 職務、仕事だから
探偵役や助手役が事件の犯人探しや謎を解こうとする動機は、立場や職業によっても変わってきますよね。
警察とか探偵事務所やってるなら、事件を調べるのは当たり前ぽよね
そうです
他にも検察官や弁護士なども、事件に深くかかわりやすい職業ですね
ただ、単純に職務・仕事だからって理由だけで動かすと、キャラの魅力は出せません。
仕事だから事件について調べたりはするのですが、過去エピソードや信念を絡めて、キャラの魅力をしっかり出していきましょう。
- 仕事を受けた以上は、どんな危険な目にあっても降りないというプロ意識を見せる
- 探偵や助手が事件に巻き込まれた被害者という過去を持ち、今回の被害者も似た状況で気持ちがわかる
- 職務上は感情論を出さずに冷静に対処すべきだが、必要以上に被害者に感情移入してしまい、それゆえの葛藤がある
職務だから動くのは当たり前だけど、プラスで心情または葛藤を含ませるといいぽよね
探偵・助手役が職務で動くおすすめミステリー
弁護士のくず
本物の弁護士監修のもと書かれた、探偵役が弁護士の短編ミステリー漫画。
絵は雑ですが、深いストーリーや見事などんでん返しなどなど、創作者の視点で読むとネタの宝庫ですよ。
ハロー張りネズミ
島耕作シリーズを書いている弘兼憲史先生の探偵ものの漫画。
島耕作シリーズと同じく大人な展開もありつつ、アングラ的な組織との対決や企業の闇などを描いていたり、緊迫感のある話も多いです。
PSYCHO-PASS
アニメです。
犯罪者の思想を持っている度合いを数値化したサイコパス指数によって人が管理された未来を描いた、SFサスペンス。
まだ犯罪を犯してもいないのに、指数が高いという理由で拘束される社会が果たして正しいのか、そんな疑問を投げかけてくる作品。
と思いきや、この社会そのものに大きな秘密が隠されているという壮大なスケールのお話です。
パターン2 好奇心旺盛
謎やパズルを解くのが好きで、難解な事件と聞けば首を突っ込まずにはいられないっていう探偵ですね。
助手役がそれに振り回される光景が目に浮かぶぽよ
ですね
好奇心旺盛なのは、ほぼ探偵の方でしょう
でも、だからこそ逆にしてみるのおもしろそうです。
助手役が事件に首を突っ込み、見当違いな推理で無実の人を犯人にしそうになって、見かねた探偵役が「やれやれ」と事件の真相を解く、とかね。
探偵・助手役が好奇心で動くおすすめミステリー
天久鷹夫の推理カルテ
今まで読んだ作品の中で、この作品が一番好奇心を魅力的に描いていると感じました。
好奇心の描き方がコミカルで面白いライトミステリー小説です。
放課後はミステリーとともに
探偵部副部長の女の子が様々な日常の謎解きにチャレンジする、コミカルなライトミステリー小説。
全ての事件を好奇心だけで解こうとしているわけではないですが、探偵部に所属していることからも分かるとおり、好奇心旺盛な女の子です。
ちなみに主人公の女の子、すごく元気な僕っ娘でして、かなりライトノベルに近い作品ですね。
パターン3 正義感が強い
一般人が探偵や助手役の場合、このパターンが多いんじゃないでしょうか
主人公はやっぱり正義の味方ぽよ
- 事件の被害者に心を痛め、無念を晴らしてやりたくなる
- 事件はまだ終わっておらず、放っておいたら被害者が増える
- こまってる人を放っておけない性格
探偵役が正義感ある場合、助手役も同じく正義感があることが多いですね。
探偵役にさほど正義感がなくても、助手役の正義感ゆえに振り回されて事件に巻き込まれるパターンもあり、こういうのも使い勝手がよいですね。
ちなみに正義感で動く探偵役が警察や探偵ではなく一般人の場合、ちょっと工夫が必要です。
なぜなら、いくら正義感が強いとはいえ、事件解決は警察のすることだからです。
警察に協力を要請されたならまだしも、理由なく動き回るのは単純に警察の邪魔をするだけなので、それは正義感のあるやつの行動としてはちょっと違和感ありますね。
だから探偵役に、自分が動かなくてはいけないって思える状況を作る必要があります。
- 事件が発覚してなくて、警察に話しても動いてもらえない状況
- 警察の捜査方針や力量では事件解決には程遠く、しかも間違った方向で犯人の目星をつけている。
さらに、それを否定する主人公の言葉など聞く耳持たない - クローズドサークルで、その場に警察がいない
クローズドサークルってなにぽよ?
クローズドサークルっていうのはミステリーでよくある、絶海の孤島とか遭難した雪山のペンションとか、外界から隔離されたシチュエーションで事件が起こるやつですね
探偵・助手役が正義感で動くおすすめミステリー
心霊探偵八雲
助手役が正義感強くて探偵役が振り回されるパターンのミステリー小説。
ただ、探偵役の八雲は考え方は現実主義者だけど心の奥底には正義感があって、それゆえの葛藤が描かれていたりするところも見どころです。
金田一少年の事件簿
かなりオーソドックスな正義感パターンですね。
ただ、普段はバカなことやエッチなことを考えてるごく普通の高校生な部分もあるので、ギャップがあって好感が持てます。
少年誌ではあるものの、トラウマ級の怖いシーンも多くて超本格的なミステリーです。
デスノート
名前を書かれた人物を殺すことができるノートを巡り、凶悪犯を片っ端から殺して世の中を浄化しようと考えた男と、それを追う探偵の頭脳戦が熱いサスペンス漫画。
正義感が行き過ぎて狂気に走っていったパターンですね。
主人公の歪んだ正義感はもはや悪人そのものだけど、それでいて悪気がないという最悪の正義感が描かれています。
パターン4 自分に被害がある
自分自身に被害があれば、もう動かざるを得ませんね
例えばどんなシチュエーションがあるぽよ
- クローズドサークルにて次々に人が殺されていき、次は自分かもしれない
- 真犯人の罠にはまり、探偵や助手役が容疑者として指名手配された
- 謎を解かなきゃ世界がヤバい!
探偵・助手役に被害があるので動かざるを得ないおすすめミステリー
六花の勇者
勇者は6人のはずなのに、集まってみたら7人いたという異世界ファンタジーだけどミステリーという人狼ゲーム的なライトノベル。
状況的に主人公が真っ先に疑われます。
それに7人目を探し出さなきゃ、六花の勇者たちもいつ寝首をかかれるかわからない状況なのですよ。
現在、私がはまっております。
This Man その顔を見た者には死を
沢山の人間が夢の中で見たと証言して話題となった「ディスマン」という都市伝説を題材としたミステリー漫画。
事件の捜査をきっかけに、主人公も命を狙われることになります。
なかなか怖くて緊張感満載の作品でした。
万能鑑定士Qの事件簿
ある事件をきっかけにハイパーインフレを起こしてしまい、日本の物価がとんでもないことになってしまうという壮大なスケールのライトミステリー小説。
万能鑑定士Qがやらなきゃ誰がやる!
てなわけで、解決しなかったら自分どころか日本がやばいっていうレベルのお話です。
パターン5 大切な人を守るため
これも動かざるを得ない絶対的な理由になるでしょうね
探偵や助手役の恋人、親友、家族が狙われているパターンぽよね
- 恋人、親友、家族が容疑者になってしまった
- 恋人、親友、家族が誰かに命を狙われている
- 恋人、親友、家族が誘拐された
探偵・助手役が大切な人を守るために動くおすすめミステリー
東京リベンジャーズ
タイムリープ能力を手に入れた主人公が、未来で事故死してしまう恋人を救うために奮闘するお話。
タイムリープものとしては珍しい、ヤンキーの抗争が主軸に置かれている作品で、主人公は元不良というおもしろい設定です。
そして謎も多いし、未来を変えるのがものすごく過酷。
それでも大好きな彼女のために頑張る主人公の姿に、胸が激熱です。
僕が七不思議になったわけ
好きな女の子が危険な目に合わされかねない状況を知ってしまった主人公が、勇気を振り絞って助けようとするところに共感し、応援したくなりますね。
そしてラストのどんでん返しもすばらしい!
面白いライトミステリーを探している人、必読ですよ。
パターン6 復讐・弔い合戦
復讐!
これも確固たる信念を生み、強烈な動機付けとなるものですよね
人の恨みは怖いぽよ
正義感より揺るがなさそうぽよね
友人の無念を晴らすといった弔い合戦ものも、ある種の復讐に近い原動力でしょう。
- 探偵・助手役の大切な人が過去に殺された
- 探偵・助手役の大切な人が謎の自殺
- 探偵・助手役が、子供のころに施設で実験台にされていた
実験台にされていたっていうのは、詳しくはどんなパターンぽよ
例えば秘密裏に子供たちが集められて、虐待のような苦しみを与え続けていた施設があったとします。
その施設での実験が終了した後も、当時の苦しみが忘れられず、実験の関係者を世間にさらして罪を償わせようとするパターンですね。
探偵・助手役の復讐・弔い合戦が動機のおすすめミステリー
ウロボロス
孤児院で子供たちの母親のような存在だった女性が、子供のころに主人公の目の前で殺されてしまう。
復讐を誓い、警察内部にいるであろう黒幕を追うため、主人公は警察、相棒はヤクザとなり、表と裏の両面から調査していくというお話。
多くの謎や衝撃の事実を上手いタイミングで出してくるので、終始飽きさせない構成になっています。
ARISA
別々に暮らしていた双子の妹に起きた悲劇。
その原因が何なのかを突き止めるため、姉は妹に成りすまして妹の通う学園に潜入するんですが……。
超マイナーかもですが、かなりおもしろかった少女漫画のミステリーです。
パターン7 欲のため
お金がほしい、愛がほしい、名誉が欲しいぽよ
欲というのも行動の動機付けとして強力ですよね
- 大金だったり高価な物をもらう代わりに依頼を受ける
- 埋蔵金のありかを探したいから、お前さんの知恵を貸してくれ
- 協力してくれたら、一つだけなんでもしてあげるわよ
欲って、どちらかというと犯人の動機になりそうなやつぽよ
確かに、探偵や助手が欲だけで動くとなると、読者に好かれるのは難しそうですね
なので、最初に首を突っ込む動機は欲だけど、事件に関わっていくうちに正義感が芽生えてくるっていうパターンが多いでしょう。
「欲のため」とか言いながら、他の動機も交じってるんじゃないかぽよ
そのとおりですね
人が何か行動を起こすとき、必ずしも一つの動機だけが存在するわけでもないですから
一つの軸になる動機があって、そこにプラスで些細な動機を付け加えると、キャラに面白みを与えることができます。
依頼には大金が必要で表向き守銭奴だけど、実は情に熱くて、必死にお願いしてくる子供からはお小遣い程度のお金でも引き受けちゃうようなキャラって、なんかいいでしょ。
探偵・助手役が欲に正直なミステリーのおススメ
サイコメトラーEIJI
物に触れると、物に宿った記憶を見ることができる特殊能力「サイコメトラー」を使って捜査に協力し、事件を解決に導いていく、というミステリー漫画。
欲って言っても、女刑事さんの安いお色気をネタに毎回捜査に協力してしまうという、単純バカだけど男性ならなんかわかるなぁっていう、好感が持てる小さい欲望です。
金田一少年の事件簿
埋蔵金を探すのを大喜びで引き受けたり、ヒロインと二人きりでチョメチョメチョメしたいという理由でクローズドサークルへ飛び込むという、頭がいいのにおバカさんなところが好感持てますね。
パターン8 義理人情のため
友達の頼みだったり、お世話になった組織、親族からのお願いなどで捜査をするタイプですね。
探偵役を中心にチームで動いて謎を解いていくタイプの作品で、この動機が多いように感じます。
一人はみんなのために、みんなは一人のためにっていうやつぽよね
探偵・助手役が義理人情で動くおすすめミステリー
神様のメモ帳
ニート探偵を名乗る少女が、仲間たちの力を借りつつも部屋に引きこもりながら事件を解決に導くというライトノベルミステリー。
ライトながらも社会の闇の部分に触れるような、かなり緊張感のあるストーリーです。
一人居酒屋で一気読みしてしまったほど面白い作品でした。
探偵事務所だからっていう名目もありますが、キャラのそれぞれが義理堅く、人情で動いています。
博多豚骨ラーメンズ
博多の人口の3%は殺し屋とかいう、博多の人が聞いたら怒るか「かっけぇー」と思うであろう設定で、主に博多内でのアングラな犯罪を題材にしたお話です。
主人公とその仲間たちもやはり、義理人情で動いています。
アニメ化もされていて、すごく面白い作品ですよ。
個人的に2018年のNo.1アニメでした。
パターン9 記憶喪失
もしも自分の記憶がなかったら
怖いぽよ
記憶を取り戻して安心したいぽよ
記憶喪失や一時的に記憶がないといったのも、ミステリーの定番要素ですね。
記憶がない状態で誰かに狙われていたり、どこかに閉じ込められている、死体がそばにあるなど、訳の分からない状況に放り込まれたら。
なぜこんなことになっているかを知りたくなるぽよ
もう記憶喪失ってだけで、強力な行動の動機になります
記憶喪失関連のおすすめミステリー
暗黒童話
片目を失った女の子が眼球を移植手術することで視力を取り戻しますが、その目の持ち主の過去の光景がフラッシュバックするようになるという設定の小説です。
主人公は片目を失う事故のときに記憶もなくしています。
ともあれ主人公の行動の動機は、目の元の持ち主が見てきた光景が何なのかを調べなきゃならないっていう使命感の方が強い感じですかね。
メメント
こちらは洋画です。
10分間しか記憶が保てない男が、ある人物を射殺するところから物語が始まります。
この映画の斬新なのは、ストーリーの進行が実際の時系列と逆になって描かれているというところです。
記憶が保てない男が人を殺した。これが時系列的には結末であり、なぜ殺したのかを逆戻りにエピソードを追っていくことで明らかになっていくわけです。
アンノウン
こちらも洋画です。
目が覚めると廃工場の中に5人の男がいて、全員が記憶をなくしていたっていう設定で、何があったのか、なぜこんなところにいるのかを5人で調べていくというお話です。
創作者の視点で観ると、記憶喪失の設定はミステリーやサスペンスにすごく便利で扱いやすいってことがよくわかる作品ですよ。
洋画を参考にするならdTVなどのサブスクがおススメです。
私はメメントもアンノウンもdTVで観ました。
何かしら設定を思いついた場合、邦画や洋画が資料としてめちゃくちゃ参考になります。
パターン10 サイコパス探偵
これは好奇心で動く探偵とも言えますが、一般人には理解できないような好奇心や欲求を持っているのが特徴です。
- 犯罪者の心理に興味があり、どんな風に人を殺したのかを知りたい
- 人の殺し方に芸術を感じ、事件に興味を持った
- 犯人に取材がしたい、犯人と会って話がしてみたい
理解はできないけど妙な魅力があって、色んな作品でもサイコパスキャラは人気がありますよね。
ハンターハンターのヒソカとかジョジョの吉良吉影とかぽよね
そっちは探偵とは違うけど、まあそういうことです
映画とかドラマとかで、犯罪者だけど牢獄の中から警察に知恵を貸しているキャラっているでしょ。
そういうタイプも、サイコパス探偵と言えますね。
探偵役や助手役でサイコパスキャラというのは僕はあまり思いつかないですけど、一つだけおススメのサイコパス系探偵が主人公の作品があります。
それがこれ
高校生だけど切れ者でサイコパスな主人公は、決して善人とは言えないかもだけど、ダークヒーロー的な格好よさがあります。
また、サイコパスだけど今どきな雰囲気があって、若さも感じられるところもいいですね。
乙一といえばこれっていう人も多い、有名な作品ですよ。
動機に深みを持たせるには
動機付けには表面上の動機と、その動機にいきつく根っこの動機が存在します
どういうことぽよ
例えば「正義感が強く、犯罪が許せない」みたいなのが表面上の理由です。
じゃあ、なんで正義感が強いの? 犯罪が許せないの?
ってところを深堀していくと、「過去に犯罪に巻き込まれて悲惨な被害者を見てしまった」という過去があったりするわけですね。
これが根っこの動機です。
動機の元になる「エピソード」と言ってもいいですね。
このエピソードの作り方を以下の記事で解説しています
動機の設定もエピソードも、いろんな作品を参考にするのが一番ですが、作品を読むときは、
「この主人公はこんな過去があるから、正義感が強いのか」
「こんな過去があるから、探偵になったのか」
など、動機付けの元となるエピソードがどのように描かれているかも気にして読んでください。
ただボーっと見て「あーおもしろかった」では、引き出しはなかなか増えませんよ。
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まとめ
- 探偵と助手の行動にも必ず動機がある
- ミステリーにおける探偵と助手の動機付け10種
パターン1 職務、仕事だから
パターン2 好奇心旺盛
パターン3 正義感が強い
パターン4 自分に被害がある
パターン5 大切な人を守るため
パターン6 復讐・弔い合戦
パターン7 欲のため
パターン8 義理人情のため
パターン9 記憶喪失
パターン10 サイコパス探偵 - 動機に深みを持たせるには
キャラには行動の動機が必ず存在するぽよ
だから、探偵も助手も動機が必要ぽよ
ミステリーならではの動機付けのパターンがありますね
解説したものがすべてはないですが、パターンを知ることで格段に動機付けの設定がやりやすくなり、ストーリー展開も浮かびやすくなりますよ。
動機付けパターンの1つ目は職務、仕事ぽよ
仕事であれば、事件を調査したりは当然の行動ですよね
この場合、単に仕事だから動くってだけじゃなく、なぜ探偵役や助手はその職業についたのかを深堀していくようにしましょう。
動機付けパターンの2つ目は好奇心ぽよ
知的好奇心が抑えきれず、子供のように事件に首を突っ込むのも、探偵役としてよく見るパターンですね
頭がいいけど無邪気っていう、ギャップも狙える動機です。
動機付けパターンの3つ目は正義感ぽよ
すごくオーソドックスな動機ですね
なので単なる正義感で終わらないよう、なぜ正義感が強いのかを深堀したり、心の奥底には正義感があるが普段は世間と関わらないようにしていたりいたずら好きの問題児だったり、ギャップを作っていきましょう。
動機付けパターンの4つ目は自分に被害があるからぽよ
探偵役や助手役が殺人の容疑者にされるなど、逃亡しながら事件の謎を追うストーリーなんかも、ミステリーではよくあるパターンですよね
動機付けパターンの5つ目は大切な人を守るためぽよ
親友やヒロイン、身内が命を狙われているともなれば、守るためにも、誰になぜ狙われているかを解明する必要がありますね
動機付けパターンの6つ目は復讐・弔い合戦ぽよ
復讐は信念にも直結する、強い原動力になります
大事な人が殺されたりひどい目に合わされたら、敵を討ちたくなりますね。
動機付けパターンの7つ目は欲ぽよ
埋蔵金やお宝さがしのパターンもあれば、好きな人と結ばれるため、地位や名誉を手に入れるためなど、欲もまた強い行動の動機になりますね
ただ、欲にまみれただけの主人公というのは好感が持たれにくいので、何だかんだ正義感があったり、どこか憎めない性格をしているなどで、好かれる要素を盛り込みましょう。
動機付けパターンの8つ目は義理人情ぽよ
しょうがねえ、助けてやるかって感じで嬉しそうに事件に首を突っ込んだり、あんたの頼みは断れないやって感じで依頼を引き受けるやつです
チームで謎を解くようなミステリーは、義理人情で動くパターンが多いですね。
金田一少年の事件簿や名探偵コナンでも、仲間が増えていくにつれて、この義理人情で依頼を引き受けるパターンが出てきます。
動機付けパターンの9つ目は記憶喪失ぽよ
記憶喪失というのは、それだけで不安感が強烈ですよね
だから、欠けた記憶を取り戻そうとしたり、記憶にない奇妙な状況の謎を解明したくなるのは自然な動機です。
動機付けパターンの10つ目はサイコパスな動機ぽよ
普通の人が理解できないだけに、いざやろうとすると難しい動機ではありますね
想像だけで描くのではなく、サイコパスキャラが出てくるような作品に触れて参考にしたり、凶悪犯罪の実録ドキュメンタリーなんかを読むのもオススメです。
では、これらのパターンを参考にして探偵・助手約にしっかりとした動機付けを行い、魅力的なキャラを生み出してみてください。
おつかれさまでした
私が作成した、埋めるだけで面白いミステリーが作れるテンプレートを以下の記事で紹介しています。
本記事と合わせて読んでみるのもよろしいかと!
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