「ストーリーのアイデアが全く出てこない」
「今回は上手くいったけど、次もいいストーリーが作れるか不安だ」
そんな風に思ったことないですか?
一つの作品を仕上げてホッとしたのもつかの間。
次の作品のアイデア出しに頭を抱えるのは、創作者の常ですよね。
ですがもし、その神様を自由に降ろして、ストーリーを量産できるようになったらいかがでしょう。
それを実現できてしまうのが、ChatGPTというAIチャットサービスです。
本書では
- ストーリー作りで悩むことがなくなる
- 応用次第で色んなストーリーが作れる
- 短期間で多くのストーリーを制作できる
そんな未来を手に入れるための、chatGPT活用方法について解説していきます。
AIなら全自動でおもしろいストーリーを書いてくれるんでしょ。
もう作家なんて不要じゃない?
と思っている人もいるかもしれません。
ちかしchatGPTにすべてを任せても、おもしろい作品を作り出すことはできません。
実際、chatGPTに書いてもらったという小説を読んでみても、なんか微妙。
私自身も試しに全自動で何度か書かせてみましたが、やはり微妙。
どんなに高く見積もっても、せいぜい30点~40点程度の出来栄えでした。
この本ではchatGPTで、ちゃんとあなたが普段作っているのと同等かそれ以上のストーリーを、効率的に作る方法について解説しています。
なお、本書ではラブコメのストーリー作りを例にしています。
ですが様々なジャンルで応用可能ですので、ぜひ他のジャンルに挑戦する際もchatGPTを活用してくださいね。
【※注】
chatGPTで文章そのものの執筆をさせる方法は、まだまだ実験中の段階です。
(2023年4月)
ですので解説は、ストーリー作りに特化しています。
あらかじめご了承ください。
chatGPTでおもしろいストーリーを作るためには
前提としてスキルは必要
chatGPTは「全自動なんでもお任せ機」ではないんですよね。
この辺、勘違いしている人も多いかもしれません。
chatGPTはあくまでも、あなたの作業のお手伝いをするツールです。
例えるならchatGPTは、超優秀な新入社員のようなもの。
知識もあるし発想力もかなりのもの。
文章を要約する力も相当なものです。
しかし経験がなく応用力がない、そして自信満々に間違ったことも言ってくる。
そんな新人君です。
そしてあなたは上司であり先輩です。
上司であるあなたが、超優秀な新入社員に指示をして作業を進める。
chatGPTを使うというのは、そんな関係性と似ています。
今までは一人でストーリーを考え、プロットを整え、執筆していたでしょう。
なんと、これからはchatGPT君という超優秀な新人を使い、分業することができるのです。
ということは裏を返すと、上司であるあなたにストーリー作りのノウハウがあればあるほど、おもしろいストーリーが作れる。
この点においては、これまでと変わらないわけですね。
だから、ストーリー作りの基礎やスキルはこれまで同様、しっかり学んでいきましょう。
chatGPT君は完全お任せしても30~40点のストーリーを作ってくれますが、それよりおもしろいストーリーを効率よく生み出すには、やはりあなたの助けが必要なんです。
全自動でラブコメを作ってみよう
まずは全自動でchatGPT君にお任せするとどうなるのか、実際にやってみましょう。
chatGPT君に投げかける質問や命令は「プロンプト」とか「呪文」なんて呼ばれています。
この呪文によって、ストーリーの出来も変わってきますよ。
また、同じ呪文を唱えても、まったく違うストーリーを作ってくれます。
さらに、chatGPT君はあなたとの会話を元に学習していくので、チャットのやりとりを繰り返すことで、会話もさらにやりやすくなっていきますよ。
では、全自動で作ってもらうために唱える呪文は!
プロンプト・呪文
あなたはプロのライトノベル作家です。
今どきの流行りそうな、面白いラブコメのストーリーを作ってください
一行目の「あなたはプロの〇〇です」をつけることで、chatGPT君も
「私はプロだったんだ。じゃあ、その視点で回答しなきゃ」
と考えてくれるようですね。
だから「ライトノベル作家」とすることで、ラノベ風のストーリーを作ってくれやすくなるというわけです。
では、出てきたストーリーを見てみましょう。
chatGPT君が出したストーリー
ある日、高校生の主人公・橘直人は、学校で見かけた謎の美少女・藤原綾音に一目惚れしてしまいます。
しかし、彼女は冷たくて話をかわすこともありません。
直人は友人たちに相談すると、藤原がアイドルグループのメンバーだということが判明します。
そこで直人は、藤原が所属するアイドルグループのファンになり、握手会やライブに参加し、藤原に接触することに成功します。
しかし、直人には一つ問題がありました。
彼は、実は藤原のファンであることを隠していたのです。
直人は、藤原に自分がファンであることをバラされたくないと思い、藤原に近づくたびに奇妙な言動をしてしまい、ますます距離を縮めることができませんでした。
そんなある日、直人は藤原と偶然同じ電車に乗り合わせます。
藤原は直人に話しかけてきますが、直人は緊張のあまり何も言えず、藤原は去ってしまいます。
直人は、次に会う藤原に向けて、勇気を出して告白することを決意します。
そして、数日後、直人は藤原に再び会います。
しかし、今回はなんと、藤原に自分がファンであることを告白してしまい、藤原は激しく驚きます。
しかし、藤原も実は直人に好意を持っていたのです。
そして、お互いの気持ちを確かめ合い、ラブコメの始まりとなります。
しかし、藤原のアイドルとしての活動と、直人との恋愛という二重生活に悩まされることになる藤原。
一方の直人は、ファンであることを隠し続けるために、ますます奇妙な言動をとるようになり、周りの人々から不審に思われるようになります。 果たして、二人はどのようにして互いの気持ちと藤原のアイドルとしてのキャリアを両立させることができるのでしょうか?ラブコメの展開とともに、直人や藤原たちが成長していく姿を描いた物語になります。
思ったより悪くないなって思いました。
なんか、普通にありそう。
あなたはどう感じました?
chatGPT君と一緒にストーリーを作る
chatGPT君と一緒にストーリーを作る手順は以下のとおり。
- まずは構成の型を用意する
- chatGPT君に立場を分からせる
- 設定を一緒に作る
- キャラ設定を一緒に作る
- 冒頭を一緒に作る
- クライマックスを一緒に作る
- 結末を一緒に作る
- 設定に絡めたコメディー展開を考えてもらう
- クライマックス前のエピソードを一緒に作る
- プロットを整える
この記事では手順を簡単に説明していきますが、私の本ではたっぷり分かりやすく解説していますよ。
実際に使ったプロンプト(呪文)も余すことなく公開してるぽよ
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小説の書き方の新ステージ・chatGPTを活用したおもしろいストーリーの作り方
まずは構成の型を用意する
今回はラブコメなので、おもしろいラブコメでよくみられる構成を用意しました。
それが以下ですね。
起 | ストーリーの核になり、かつ読者を引き付ける設定を提示する | |
承 | 1 | 設定に絡めたコメディー展開1 |
2 | 設定に絡めたコメディー展開2 | |
3 | 設定に絡めたコメディー展開3 | |
4 | 転への流れへ持っていくエピソード | |
転 | ほっこりor感動がMAXになるエピソード | |
結 | 結局こうなる的なオチor余韻が残るハッピーエンド |
しっかりとストーリー作りの基礎が身についていれば、自分の得意分野における型を用意することもできるでしょう。
ちなみに私は以下の本で解説している技法を使い、プロの作品から型を作り出しています。
chatGPT君に立場を分からせる
まずはchatGPT君に、プロ意識を持ってもらいます。
プロンプト・呪文
あなたはプロのライトノベル作家です。 プロとしてラブコメファンを楽しませる、おもしろいラブコメのストーリーを考えてもらいます。 よろしいですか?
自分の作りたいストーリーに合わせて、「プロのライトノベル作家」の部分を「プロの小説家」や「プロの作家」としてみましょう。
もちろん、「おもしろいラブコメ」の部分もあなた好みに変えてくださいね。
設定を一緒に作る
ストーリー作りのとっかかりになるアイデアを、chatGPT君に出してもらいましょう。
「案を9個出してみてください。」などと指定すると、その数だけアイデアを出してくれますよ。
キャラ設定を一緒に作る
キャラ設定の案もchatGPT君に出してもらいましょう。
自分の中で「こんなキャラを登場させたい」というのがあれば、あえてchatGPT君の力を借りなくてもOK。
冒頭を一緒に作る
chatGPT君にいきなり全体を作ってもらうと、やはり30~40点くらいのものを出してきちゃいます。
その状態から全体を見て、あれこれ直すのは大変なんですよね。
なので、まずは冒頭からchatGPT君に考えてもらいましょう。
「1. まずは構成の型を用意する」で用意した起承転結でいうところの「起」のエピソードですね。
呪文には、chatGPTに考えてもらって採用したキャラ設定も添えるとよいですよ。
プロンプト・呪文
これから「魔法少女として悪と戦う女の子と、正体を隠した悪の組織のラスボスの男とのラブコメ」というストーリーのプロットを作りこみます。
以下のキャラ設定を考慮したうえで、冒頭部分のストーリーを考えてください。
冒頭なので、インパクトのある始まり方が最優先です。
また、コメディー部分があるということも忘れずに、普通の人が思いつかないような始まり方を考えてくださいね。
【キャラ設定】
主人公:
高校2年生の男子。
イケメンだが表向きはヘタレで、ヒロインに頼りっぱなし。
実は悪の組織のラスボスであり、そのことを隠している。
ヒロイン:
高校2年生の女子。
魔法少女で強いため、ヘタレで弱い男にはつい母性を出してしまう。
chatGPT君に出してもらったアイデアをそのまま使えるならそれでもOKですが、自分好みに脚色するのが基本的なやり方になります。
こんな感じでストーリーを起承転結ごとに、一つずつ分けて作ってもらいます。
また、ラブコメに必要不可欠なコメディー展開なんかも、chatGPT君に作ってもらいましょう。
それらを作って起承転結の各エピソードが揃ったら、一つのストーリーとして並べます。
プロットを整える
用意した構成の型は埋まりましたね。
しかし、微妙に脈絡がなかったり、自分の思っていたものと違う部分もあるでしょう。
ここからはあなたの腕の見せ所。
部分的に作ったストーリーが上手く繋がり、かつ自分が納得のいく内容に仕上げていきましょう。
仕上げる途中でアイデアが必要になったら、そこはchatGPT君に投げちゃうのもありですよ。
chatGPT君のアイデアだけにこだわらない
chatGPT君は設定のアイデア出しに関しては、かなり優秀です。
しかし、そのアイデアを元にストーリーの土台を作っていこうとすると、どうしてもありがちだったり、自分好みにならないことも多々あります。
また、chatGPT君の出した設定のアイデアを見た瞬間、あなた自身がひらめくこともあるでしょう。
そんなときはchatGPT君にストーリーの土台を考えてもらうより、自分自身のひらめきを採用した方がいいこともあります。
要するに、chatGPT君にアイデアを出してもらうことにこだわりすぎず、あなた自身も積極的に自分のアイデアを加えていきましょうってことですね。
ちょっと例を示してみましょう。
私がchatGPT君にラブコメの設定のアイデアを複数出してもらった中に、
「バイオハザード発生中の世界でのラブコメ」
というものがありました。
これを見た瞬間、私は「ゾンビになった主人公とヒロインの、ゾンビ同士のラブコメ」が浮かんだんですよ。
でも一応、chatGPT君にキャラ設定やストーリー展開のアイデアを出してらったのですね。
しかし、どうしても
「ゾンビと戦う主人公と、ゾンビに襲われながらも主人公に助けられて行動を共にするヒロイン」
みたいなストーリーから抜けられませんでした。
私の中ではもう「ゾンビ同士のラブコメ」案は固まっていたので、だったらキャラ設定は自分でやったほうが早いですよね。
こういう場合は無理にchatGPT君のアイデアから拾おうとせず、いったん自分の好みに軌道修正してから、再びchatGPT君と続きを進めていくと良いでしょう。
おわりに
「chatGPTを活用したおもしろいストーリーの作り方」の試し読み記事、いかがだったでしょうか
chatGPT君を使うことでストーリーを効率的に作ることができる、これが本書の肝です。
そして、出来上がるストーリーの質は、あなたのスキルが基準になるのです。
だから、創作者としてのスキルを伸ばすことは、今後も必要ですよ。
ただ、chatGPTなどのAIを活用することで、スキル以外の部分を超効率化することが可能になります。
すると、これまで時間をかけていた工程が短縮され、余った時間を自分のスキル向上にあてることもできるようになりますよね。
つまりAIを活用できるかどうかは、あなた自身の成長速度にもかなりの影響を与える、ということになるわけです。
これから、AIを活用するのがあたりまえになってくるでしょう。
いや、すでにあたりまえになってきています。
だったら早いうちからAIと戯れて、どんどん慣れていきましょう。
たっぷり楽しみながら、創作スキルを伸ばしていきましょう。
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