前回に引き続き、時代小説のプロ作家先生へ取材してお聞きしたことを、惜しみなくお伝えしていきたいと思います。
今回は時代小説を書くコツや、作家先生が行った小説の練習方法(時代小説に限らず)についてですね。
こんな人に読んでほしい
- 時代小説が書きたい、書いている
- 書き方のコツ、タブーなど、プロ作家さんからお聞きしたい
- プロ作家さんがやってきた小説の練習法について知りたい
自分の作品に取り入れればプロへ一歩近づけるであろう貴重なお話ですので、ぜひ最後までお付き合いくださいませ。
ちなみに、第一回は以下の記事です。
藤原舞響先生に時代小説の書き方のコツ、練習法を直接取材
時代小説の書き方のコツ
時代小説は自分が好きだと思う時代、人物をテーマにするのが一番です
確かに難しいジャンルですから、好きじゃないと書けなさそうだなって気がします
最後まで全て知り尽くしてやろうという強い意思と、迷わない強さが必要です。
史実をしっかり調べて、自分が知りたい史実のキャラのことをとことん知ってやろうっていう気持ちで書くのが大事だし、時代小説の醍醐味ですね。
いきなり長編を書くのも大変なので、まずは1万、もしくは三千文字くらいでもいいのでチャレンジしてみることをお勧めします。
あと、時代小説の場合、時代小説の有識者を挟むことは必須事項です
少なくとも、自力で作った作品での受賞はかなり難しいです。
時代小説の場合、有識者なしで書くのはタブーと言っても過言ではないかもしれません。
有識者の作家先生などに教えを受けたり講座に参加するなどして、有識者に自分の作品を読んでもらえる環境を整える必要があるんです。
難易度的にも相当、覚悟が必要みたいですね
ターゲットとなる読者層
時代小説の主なターゲット層について教えてください
主に大人の男性ですね
年齢層は幅広いので、30代、50代といった細分化は難しいです。
あとは「歴女」と呼ばれる歴史好きの女子もいますね。
ただし、私の「長崎の竹蜻蛉~」はラノベ寄りに崩しているので、中学・高校生でも読みやすくしていますよ。
現に、学校の図書館にも置かせてもらっているんです。
ちょっと余談ですが、「長崎の竹蜻蛉~」は登場するヒロインとの別れが中盤にありますね
エンタメとしてはヒロインはラストまでいたほうがいいのではって思いましたが、いかがでしょう
テーマが恋愛ではなく、あくまでも鍬次郎の生涯と、鍬次郎の葛藤などを描きたかったのです
ヒロインの存在も、葛藤を生み出す要素の一つという考え方でした。
主人公と共に生きる気持ちで書いていて、これが時代小説の醍醐味だと思っています。
とはいえ、実はもともとはヒロインとの別れがラストになるお話だったんです。
だけどオランダ異人館の人たちは時系列的に物語の中盤で帰るのが史実であり、最終的にはそれをそのまま適用したんですよ。
時代小説の読者が望まない展開
時代小説は史実の地固めがとにかく大事で、読者も史実に沿ったものを期待している傾向が強いです
だから、たとえラノベであったとしても、突拍子もないことが起こるのはNGです。
例えば突然異世界に飛んだり、おちゃらけてしまったりですね。
補足ぽよ
最近よく見かける、信長が女になったりする自由なやつ、あれは「時代小説エンタメラノベ」というジャンルというらしいぽよ
練習方、表現・描写力の上げ方など
これは時代小説に限った質問ではなく、藤原舞響先生はこれまで小説の技術や表現力、描写力を上げるために、どのような練習をしてきましたか?
短編小説をとにかく書きまくりました
同人誌のノリで書いてもいいし、どんなものでもいいから、とにかく完結させる数が大事!
短編なら完結した作品をたくさん書けますんで、完成作品の数をこなすのにもってこいなのです。
それに短編が面白ければ、それを長編にしたり別視点を書いたりと、ストックがたくさんできますから。
文章が止まってしまう理由
練習の話ついでですが、「文章を書いている途中で、文章が止まってしまう」という相談を受けます
そういった方々は、なぜ止まってしまうと思います?
おっと、逆質問きましたね
実は私は文章が止まるという経験はないんですよね
私はプロットを必ずガチガチに固めるタイプなので、そのおかげだと思います。
だから、そういった方々はプロットを書いていないんじゃないかなー
なるほど、それも一理ありそうですね
では、答えです
文章が止まるのは、止まったシーンではなくて、その一歩手前あたりで主人公らしからぬ行動や言動をしていることが原因です。
もしも文章が途中で止まって書けなくなってしまったら、止まったシーンの二つほど前のシーンから読み直してみてください。
主人公らしからぬ行動、言動を起こしている箇所があるはずです。
それを見つけたら、修正してみてください。
カクヨムやなろうなどの更新型の投稿小説では、投稿しながら読者の反応も見たうえで次のシーンを書いていくやり方も主流らしいですね
だから、藤原舞響先生のおっしゃったことが起こりやすいのも納得です
今回の記事ではここまで!
次の記事は、藤原舞響先生に聞いてみた第三弾。
時代小説の受賞、書籍化のコツやおすすめの投稿先についてお伝えします。
藤原舞響先生のご紹介
長崎の竹蜻蛉は誰よりも天高く
文芸社より出版されている時代小説でして、明治維新より少し前の長崎を舞台に、日本で初めて写真館という商売を始めた上野彦馬の相棒、堀江鍬次郎の生涯を描いた作品です。
「新宇宙連邦ネメシス」
竜の話やUFO、神様について、創作している皆さんに正しい知識を持って創作に取り組んでいただけたら。
そういった目的で藤原舞響先生は「新宇宙連邦ネメシス(管理人:@総司令官)」 というサイトのサポートという形で活動を行っているそうです。
SFちっくなお話や神話などをテーマに創作を行っている方など、興味ありましたら 「新宇宙連邦ネメシス」 の記事を読んでみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回の解説内容
- 時代小説の書き方のコツ
- ターゲットとなる読者層
- 時代小説の読者が望まない展開
- 練習方、表現・描写力の上げ方など
- 文章が止まってしまう理由
時代小説は自分が好きだと思う時代、人物をテーマにするのが一番ぽよ
そのテーマを全て知り尽くしてやろうという強い意思と、迷わない強さが必要とのことでした
いきなり長編だと難易度が高いので、まずは短編を書くことをオススメだそうです。
有識者の作家先生に読んでもらったりアドバイスをもらったり、有識者を挟むのは必須とのことでした。
時代小説は、かなり難易度高そうですね。
それだけに、やりがいもあると舞響先生はおっしゃってました。
時代小説のターゲット層は主に男性ですが、年齢は幅広いのだとか。
歴史好きの女子、通称「歴女」もいるぽよ
時代小説は史実の地固めがとにかく大事で、読者も史実に沿ったものを期待している傾向が強いようです。
だから、たとえラノベであったとしても、突拍子もないことが起こるのはNGとのことでした。
舞響先生の小説練習法は、とにかく数をこなすというもの
完成作品をたくさん生み出すのがよいらしく、だからこそ短編を書きまくるのをおすすめだそうです。
ついでのお話ですが、文章が止まってしまうというお悩みが多いとのことでした。
文章が止まるのは、止まったシーンではなくて、その一歩手前あたりで主人公らしからぬ行動や言動をしていることが原因とのこと。
主人公らしからぬ行動、言動を起こしている箇所があるはずなので、そこを修正するのがよろしいそうです。
次回は時代小説のオススメの投稿先や受賞、書籍化のコツなど、藤原舞響先生にお聞きしたことをお伝えしたいと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました
続きはこちらぽよ
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