【忘却バッテリー!】キャラの作り方、ギャグの作り方【ストーリーの作り方が学べるアニメレビュー】

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おすすめ作品

今回は「忘却バッテリー!」を紹介したいと思います。

これ、めちゃくちゃ面白いんですよ。

YouTubeでも語ってます

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『忘却バッテリー!』のおすすめ度

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5段階評価

視聴12話まで観た感想
おすすめ度5★★★★★
キャラ5★★★★★
ストーリー4★★★★☆
続きが見たくなる度5★★★★★

おすすめ度は間違いなく5。
そしてキャラの魅力、これが本作の一番すごいところでした。

ストーリーは4にしてるんですけど、とはいえストーリーめちゃくちゃ面白いんですよ。
ただストーリーの流れ自体は王道をいってて、キャラが魅力的だからこそのストーリーの面白さみたいなところがあるなと思ったんで4にしてます。
とはいえストーリーを5にしても全然いいくらい、すごくいいです。

あらすじ

中学の頃に名をはせたバッテリー、投手の清峰(きよみね)と捕手の要圭(かなめけい)。
しかし要圭が記憶喪失になり、野球の知識を完全に失ってしまう。

そして2人は、野球部もないに等しい進学校の高等学校に行っちゃうんですよね。

「なんでこの二人が、野球が無名の学校に?」
という感じで物語はスタートします。

しかもその高校には、中学の頃に清峰と要圭に才能の差を見せつけられて野球ができなくなり、野球をやめてしまったかつてのライバルたちも入学していたのです。

野球を忘れるために進学校へ入学したのに、天才バッテリーがなぜかおる。
戸惑うライバルたちをも巻き込んで、再び野球をやっていくストーリーとなっております。
この展開も面白いですよね。

感想

ものすごい完成度!

最初は記憶喪失が題材ってことで、悲壮感があるっていうか、なんとなく暗いお話になるのかなと思ったんですけどね。

全然そんなことなくて、めちゃくちゃギャグが面白い。
そしてキャラの作り方が、すごくうまいと思いました。
キャラ全員が好きになるようなエピソードが詰め込まれてます。

特に私すごいなと思ったのが、記憶喪失になってる要圭のキャラクター。
記憶喪失だからこそ面白いギャグが、めっちゃ出てくるんですよね。

要圭ってもともとはすごく頭良くて、計算高かったんですよ。
バッターの癖などを瞬時に見抜き、清峰にサイン出して打ち取るみたいな感じで。
だから「知将・要圭」とまで呼ばれていたんです。

なのに記憶喪失になったあとの要圭は、ものすごくアホになっちゃってるんですよね。

両手をわきに挟んで「パイ毛~」みたいな、ばかばかしいギャグとかやっちゃうんですよ。
それがすごくギャップがあって面白い。

キャラはギャップが大事とよく言われますけど、記憶喪失の前後で全然違うというギャップの作り方には唸りました。

他のキャラも、むちゃくちゃ魅力的なんですよ。

本作はキャラそれぞれの過去のトラウマっていうのが、要所で結構ちらつくんですよね。
ただ、そのちらつく過去のトラウマでさえ、要圭の存在が全部ギャグに変えてしまったりします。
辛い過去のはずなのに、ギャグなんですよ。

とはいえ、シリアスにすべきところはしっかりシリアスになっていて、泣けるシーンもたくさんありました。

個人的には全エピソード面白かったんですけど、11話目の千早っていうキャラの過去が明らかになる回、めっちゃ良かったなぁ。
もう、すっごく感動したんですよね。
感動もするし笑えるし。
その前の10話の要圭も、めっちゃ面白かったなぁ。

あと土屋君ていうキャラが、個人的に面白かったですね。
私がスポーツ漫画の全てを網羅してるわけでもないんで、これが言えるかどうか分かんないんですけども。
スポーツ系ではちょっと見たことのないタイプのキャラかもなって思いました。

二次元が好きで運動苦手そうなキャラなんですが、実は野球の才能を持っているんです。
なよなよしてるんだけど実は才能あるキャラ、珍しいですよね。

その土屋君が初登場する回の次回予告が、
「三次元の野球はちょっと」
このタイトルの付け方も、なんか引きつけられました。
「あ、次回面白そう」ってなっちゃうんですよね。

実際に観たら、やっぱりその期待に応える土屋君のキャラの魅力が本当に良かった。
とにかく全員が面白くて魅力的。
魅力的なキャラが集まったら、ストーリー的には王道のスポーツ漫画でもここまで面白くなるんだなって思いました。

学べるポイント

「忘却バッテリー!」で学べるポイントは!

  1. キャラのバックボーン、過去のトラウマの設定
  2. キャラたちの関係性、バランス
  3. ギャグの書き方

①キャラのバックボーン、過去のトラウマの設定

過去のバックボーンやトラウマ設定は、キャラ作りとしてかなり大事。
過去があるから現在の性格や行動の理由付けとして、説得力を持たせることができるんですよね。

過去にこんなことがあったから、
こんなやつなんだ、こんなことになってるんだ、こんな行動してるんだ
と、観る側も納得できるわけです。

本作はこの過去のトラウマ設定が、ものすごく上手く練り込まれているんですよね。
だから共感できて、泣けちゃうんです。

過去のエピソードを見せて視聴者を共感させ、そこからトラウマを乗り越えて成長する。
そこまでの過程が、本当に丁寧に描かれているんですよ。

本作における
・どういう過去のトラウマが設定されているのか、
・トラウマをどうやって乗り越えて、心の成長を描いているのか
その過程に注目することで、共感と感動を生むエピソードの作り方が学べると思います。

②キャラたちの関係性、バランス

本作には、山田君というキャラがいるんですけども。
他のキャラよりも常識人っていうか、作品におけるツッコミ役なんですよね。

この山田君が全体のバランスを取ってくれていて、立ち位置のバランスがすごくいいんですよ。
全員がギャグに走ってる中、山田君がしっかりツッコミを入れていくわけです。

どんな作品でもギャグ担当がいればツッコミ担当みたいなキャラがいるんですけども、山田君はそれがすごくいい。
ツッコミも的確だし、面白いんですよ。

例えば、清峰の兄がエロDVDをたくさん持ってるんですけど。
もう野球はやりたくねーと言ってる藤堂と千早を野球部に引き入れるため、エロDVDで釣ろうとするんですよね。
で、それぞれのキャラの反応がギャグになり、そこに山田君のツッコミが混ざるわけです。
もうそのシーンだけで、一気にキャラ全員が好きになっちゃうんですよ。

本作はキャラの作り方、キャラの見せ方、キャラを魅力的にするためのエピソードの作り方が、ものすごくうまい。
キャラ作りの極意、学べると思います!

③ギャグの書き方

ギャグって、爆笑を取ろうとしなくていいんですよ。

例えば、要圭が記憶喪失になることでアホになっちゃってるんですけども、事あるごとに「パイ毛~」っていうギャグをやってるんですね。

初見ではちょっとクスッとはするけど、爆笑からは程遠いです。
どちらかというとめっちゃアホになってるなって感じで、若干戸惑う部分があるんですよね。

ただ、要圭はそのギャグを繰り返し繰り返しやるんです。
何かにつけて「パイ毛~」をやるんですよ。
そうすることで、だんだん笑えてくるんですよね。

他のキャラも性格が出てるが故にギャグになってる部分があるんですけど、爆笑を取ってやろうという肩に力が入ってるようなギャグの出し方はしていません。

クスッと笑えるぐらいのギャグを連発していくことで、キャラが好きになっていく。
キャラが好きになっていくと、だんだん爆笑も生まれてくるのです。

ほら、身内ネタって笑えるじゃないですか。
でも他人からその身内ネタを聞かされたら、笑えないですよね。
身内ネタって身内だからこそ、笑えるんです。
それと同じですね。

キャラが好きになることで身内のような親しみが生まれ、身内ネタのようなギャグが笑えるようになるわけです。

爆笑を狙わずギャグを積み重ねていく。
その辺りのギャグの作り方も、本作は学びが多いです。

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キャラ作りならこの記事でもたっぷり解説してるぽよ

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