今回は小説、ライトノベルにおける、「我那覇アキラ流」の楽々キャラ設定方法について解説します。
ちなみに我那覇アキラっていうのはブログの主、つまり私です
名前だけでも憶えて帰ってください
- キャラクターの楽な設定方法を知りたい
- キャラクター設定やキャラの細かい履歴書を作成しても、うまくいかない
- キャラクターに馴染む方法について知りたい
小説、ラノベ、漫画を書いている多くの人たちが共通して悩むこと、その1つがキャラクター設定ですね。
キャラ設定の正攻法なやり方として、たくさんの設定項目を用意したテンプレートを埋めていくという方法があります。
このやり方に行き着いて、試してみたけど全然ダメだったっていう人も多いかと思います。
この記事では、もっと楽なキャラ設定方法について解説していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
キャラ設定が上手くいかない2つの理由
キャラ設定のテンプレートを埋めたのに、キャラが薄いって言われたぽよ!
というように、キャラの設定方法について調べ、履歴書を作ればいいのかってことで試した結果、全然上手くいかなかった
そんな方も多いんじゃないでしょうか
キャラ設定テンプレートとは、様々なキャラクター作成の指南書で紹介されている、キャラ作成のための以下のようなテンプレートです。
# | 項目名 | 内容 |
---|---|---|
1 | 名前 | 神ころ |
2 | 立ち位置 | 助手 |
3 | 年齢 | 15 |
4 | 性別 | 女 |
5 | 身長 | 中学生の平均くらい |
6 | 体重 | ?? |
7 | 見た目の体系 | ほどよい肉付き。小学生みたいな顔 |
8 | 服装、身に付けている小物 | 胸に神と書かれたワンピース一択 |
9 | 人種 | 神の子 |
10 | 家族構成 | 両親健在。一人っ子 |
11 | 出身地 | ニライカナイ |
12 | 職業 | JK |
13 | 経歴 | 人として降臨後、何不自由なくスクスクとヲタクに育つ |
14 | 口癖 | ぽよ |
15 | 性格 | ドライだけど周りに合わせて、敵を作らない。 中二病 |
16 | 長所 | 孤独を苦と思わない |
17 | 短所 | 面倒くさがりで出不精 |
18 | 好きな物 | 二次元の女の子、ポテチ |
19 | 嫌いな物 | パリピ |
20 | 趣味 | 音ゲー、漫画、アニメ |
21 | 特技・スキル | イラスト |
22 | 好きな異性のタイプ | 折原臨也 |
23 | 尊敬する人 | さいとうなおき |
24 | 夢 | 幸せを全うする |
25 | 欲求 | 奴隷を作る |
26 | 学力 | そこそこ成績がよい |
27 | 宗教 | 我こそが神 |
28 | 思想 | すべての行動は幸せへとつなげるためにある |
29 | 過去のトラウマ | マダニに取りつかれたこと |
30 | コンプレックス | 大人になっていく自分 |
31 | 弱点 | 虫全般 |
32 | 信念 | やりたくないことは徹底してやらない |
このようなテンプレートを埋めたのに上手くいかない理由は、以下の2パターンです。
- 設定した内容が普通すぎるから
- ただ項目を埋めているだけだから
理由1 設定した内容が普通すぎるから
魅力的なキャラとはどういったものなのかを理解せず、すべての項目に特徴のない内容を記載しているパターンですね
何となくしゃべり方やクセで
「気が弱い」「勝ち気」「正義感が強い」「悪いこと考えてる」
くらいの性格の分類はできるけど、読み終わった後に印象に残らない。
そういったキャラになっちゃうのは、よくあることです。
キャラが薄いって言われるタイプぽよね
逆に魅力的なキャラはサラッと並べると、だいたい以下のような感じです。
- 行動や言動がとにかく強烈
- キャラの強みに対して、ギャップのある弱点を持っている
- 揺るがない信念がある
- 欲望に対してブレがない
- 共感できる。そのキャラの感情が、まるで自分のことのように感じてしまう
魅力的なキャラについては、今回はこのくらいにしておきますね
こういった魅力的なキャラのポイントを押さえずに、ただ何となく設定項目を埋めていくと、薄っぺらいキャラになってしまいます。
理由2 ただ項目を埋めているだけだから
キャラ設定テンプレートは、作者自身がキャラに馴染むのが目的です
このことを理解せずに、項目を埋めれば素敵なキャラができると思い込んで、ただただ作業するのは時間の無駄です。
項目を埋めていきながら自然とキャラの行動パターンなどを理解していくのが、正しいテンプレの使い方です。
我の周りにいる友達とか、クラスの嫌な奴とか先生なら、行動パターンは想像できるぽよ
でも、自分が作ったキャラは、なんかぼんやりしてるぽよね
それです!
例えば〇〇先生のモノマネが上手いクラスメイトっていたでしょ
あれはみんなが〇〇先生のことをよく知っていて馴染んでいるから
「似てる~、めっちゃ言いそう~、分かる~」
って感じで笑えますよね
これが馴染むってやつです。
自分が作るキャラも同じです。
「このキャラはこんな性格かー」
「こういうやつだから、敵が襲ってきたらこんな行動をとるだろうな」
「こういうとき、こいつならこんなことを言うに違いない」
「こいつ、こんなひどいことするのか。サイテーだな」
というように、キャラのことを知人のごとく理解し、馴染まなければいけないのです。
我那覇アキラ流 上手くいかない2つの理由を簡単にクリアするキャラ設定方法
実は私も、キャラ設定にはかなり苦労してきました
漫画を描いていた頃は特に、キャラが薄いって言われまくりだったんですよね。
しかし、これから説明する方法でキャラ設定を行った作品がきっかけで、大手出版社の漫画雑誌の担当付きになることができました。
今までキャラが薄いと言われ続けていた私でしたが、この作品は担当からも「キャラが面白い」と言ってもらえたのです。
その漫画は、以下の画像クリックで読めますんで、興味あれば読んでみてください。
もったいぶらずにさっさと教えるぽよ
では、私がつい最近作った、実際のキャラ設定をお見せします。
名前 | 立ち位置 | 設定 | 性格 | 欲望・信念 | 過去のトラウマ | 弱点 | 参考キャラ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
サイレン・タロ- | 主人公・魔王 | 魔王だが、日当たりが悪くて陰気臭い魔王城が嫌い。 また、魔族や魔獣が好んで食する人間が食べられず、アレルギー持ち。 人間の姿の時は魔力も筋力も押さえられ、あまり強くはなく見習い兵士レベルだが、魔王になると最強クラス。 | 人間の王族の食事や生活の優雅さに感銘をいだき、人間としてのし上がりたいと思っている。 | ベルバトーゼ | |||
レイナック姫 | ヒロイン・第三王女 | 魔法の才能はまったくないが、1つだけ特別な魔法を使うことができる。 これが最後の決め手となる魔法。平和っぽいやつがベスト | 聖母的な博愛をもった女性だが、天然なところも多々ある | 人間だろうと魔族だろうと差別せず、話し合えばわかってくれると信じている | 古川渚 | ||
シュガー隊長 | 兵士団長 | かなりの実力者で、元は第一王女の護衛隊長をしていたが、王女の護衛より市民の救助を優先したことで、降格させられた。 出世コースから外れた旦那に愛想をつかして、妻は娘とともに別の成功者と隣国へ。 | 妻とともに出ていった娘のことが忘れられず、幼いころに娘からもらった草花でできた冠を、枯れている状態なのにずっと大事に締まっている | 野原ひろし | |||
ナディゲ | 側近の部下 | タローに忠誠を誓う、右腕的存在の魔獣。 魔王軍1の怪力の持ち主。 | 猪首 | ||||
ドラン | 裏切る部下 | タローの魔王軍傘下のうちの1つの軍を束ねる幹部の一人。 元魔王のタローの父からは力で押さえつけられていたので、仕方なく忠誠を誓っていたが、タローの父亡き後、魔王の座を狙っている。 | 生倉新八 |
まだ全然仕上げていないですが、異世界系作品のキャラ設定です
項目も少ないし、埋まっていない項目がたくさんあるぽよ
私のキャラ設定のやり方は、以下のとおりです。
- 必須項目は「名前」「立ち位置」「参考キャラ」の3つのみ
- 必須項目以外は無理して埋めない
- 必須項目以外はプロットを作りながら、場合によっては小説を書いている途中で埋める
こんなんでキャラに馴染むことなんてできるのかぽよ
馴染みまくりですよ
しかもキャラの薄さも解決です
「参考キャラ」の探し方
我那覇アキラ流キャラ設定方法の肝になる項目が「参考キャラ」です
他の作品のキャラからパクるのかぽよ
その方法は駄目だって書いているキャラづくりの記事も、見たことあるぽよ
それはパクり方がだめなんですね
パクリにもやり方があるのかぽよ
ちなみにまるパクリじゃなくて、参考キャラね。
で、パクり方もとい参考の仕方で一番重要なのはこれ!
- 全てのジャンルから参考キャラを探す
例えばファンタジー小説を書こうとした場合、ファンタジー系の作品から参考キャラを探そうとするでしょう
それだと、同じジャンルに同じようなキャラばかりが登場してしまうので、読者も既視感を感じますよね。
しかしファンタジー小説にゴルゴ13のキャラを一人混ぜるだけで、なんかめっちゃ渋い殺し屋が一人いるってなります。
もちろんファンタジーなんで、ゴルゴ13と同じようにライフルを使うのではなく、魔法を使うデューク東郷にしてみたりですね。
背後に立たれると女だろうが構わずぶん殴るデューク東郷のクセも、ファンタジー的なアレンジをすると面白くなりそうです。
それを踏まえて、先ほどの私の参考キャラを見てみましょう
名前 | 立ち位置 | 参考キャラ |
---|---|---|
サイレン・タロ- | 主人公・魔王 | ベルバトーゼ(魔界戦記ディスガイア4) |
レイナック姫 | ヒロイン・第三王女 | 古川渚(クラナド) |
シュガー隊長 | 兵士団長 | 野原ひろし(クレヨンしんちゃん) |
ナディゲ | 側近の部下 | 猪首(静かなるドン) |
ドラン | 裏切る部下 | 生倉新八(静かなるドン) |
主人公は同じ異世界系の作品ですが、ゲームのキャラから持ってきています。
だけどそのほかのキャラの参考元は、ジャンルがバラバラでしょ。
シュガー隊長は強いけど足臭そうぽよね
ほら、参考キャラを見ただけで、すでに馴染めているでしょ
人気作品のキャラだから、キャラの薄さも解消です
必須項目以外は無理して埋めない
設定や性格などの必須以外の項目は、考えてみて無理なく思いついたなら記載していきます。
ですが「思いつかないけど、頑張って空欄は埋めなきゃ」っていう考えは捨てます。
空欄のままでもいいのかぽよ
私のキャラ設定の肝は「参考キャラ」を軸にすることなので、設定や性格を無理やり埋めようとすると、せっかく馴染んだキャラが薄くなるんですよ
ちなみに、私が書いた過去作品で「再会の約束プロジェクト」というサスペンスがあるんですが。
読者に一番好評だった「春乃」というキャラは、仕上げる最後の最後まで「立ち位置」「名前」「参考キャラ」以外の項目は空欄でした。
・葉月春乃(はづきはるの)
探偵役の漫画家女子
参考キャラ=天久鷹夫
※ほんとに完成までずっとこの3行だけでした
プロットを作りながら項目を埋める
必須項目以外は無理して埋めないのが私のスタンスではありますが、やはり「欲望・信念」「過去のトラウマ」「弱点」は重要な項目だと思っています
なので、最初で埋められなくても、プロットを作りながら思いついたら埋めるようにしています。
ストーリーを作っていると脳が柔らかくなっていて、アイデアが出やすくなるので、自然とキャラ設定も浮かんできやすくなっているのですね。
それに、ストーリーを考えている過程で、キャラの動機付けになるエピソードが必要になってくることがあります。
私のファンタジー小説に登場する「クランベル」という、医療術師の助手をしている女の子を例にしてみます。
クランベルは、ある寄生虫が宿ってしまった少年を救うため、とある村へ向かいます。
そんな話を考えていたとき、なぜクランベルが医療術師の助手をしているのか、そのきっかけとなる過去が必要になってきたのですね。
つまり「過去のトラウマ」が必要になったので、後から埋めたってわけです。
ストーリーを作りながら後から項目を埋める利点は、まず、無理なく埋めれるので気持ちが楽ってこと。
最初から項目を埋めるのは、面倒だったりするぽよね
そして最大の利点は、ストーリーに合わせた設定にできるということです
クランベルの例ですと、少年を助けに行くというエピソードに関連する過去のトラウマを設定できますよね。
最初から無理して埋めようとせず、必要になったタイミングでエピソードとリンクする設定を考えればいいわけです。
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キャラ設定の記事はたくさんあるぽよ
参考にするといいぽよ
まとめ
- キャラ設定が上手くいかない2つの理由
理由1 設定した内容が普通すぎるから
理由2 ただ項目を埋めているだけだから - 我那覇アキラ流 上手くいかない2つの理由を簡単にクリアするキャラ設定方法
「参考キャラ」の探し方
必須項目以外は無理して埋めない
プロットを作りながら項目を埋める
キャラ設定が上手くいかない場合、以下の2パターンぽよ
- 設定した内容が普通すぎるから
- ただ項目を埋めているだけだから
「1」は魅力的なキャラがどういったものなのかを理解せず、すべての項目に特徴のない内容を記載しているパターンです
「2」はキャラ設定テンプレートが、作者自身がキャラに馴染むために埋めるためのものという本質を理解していないパターンですね
わたくしこと、我那覇アキラ流のキャラ設定テンプレートは以下のとおり。
名前 | 必須 |
立ち位置 | 必須 |
設定 | 主人公、ヒロインレベルは必須 |
性格 | 任意 |
欲望・信念 | 大事だけど任意 |
過去のトラウマ | 大事だけど任意 |
弱点 | 大事だけど任意 |
参考キャラ | 必須かつ肝 |
必須項目は「名前」「立ち位置」「参考キャラ」の3つだけぽよ
我那覇アキラ流キャラ設定の肝は「参考キャラ」です
「参考キャラ」を設定することで、作者自身もそのキャラにすぐ馴染むことができ、かつ魅力的なキャラを生み出せます。
必須項目以外は無理して埋めないぽよ
無理して埋めようとすると、キャラの馴染みが薄くなる可能性があります
ただし、なんだかんだ「欲望・信念」「過去のトラウマ」「弱点」は重要な項目ぽよ
ストーリーを作りながら、無理なく埋めていくのがベストです
キャラ設定方法は人それぞれ合っているものがあると、私は思います。
指南書などでさんざん言われているキャラ設定の履歴書を作る手法も、もちろん正しいやり方だと思っています。
むしろ私のやり方は感覚に任せた部分もあるので、ある意味邪道かもしれません。
ただ、ある手法が絶対正しい、間違っていると決めつけて思考停止するのではなく、まずは試してみて自分に合った手法を探すのがよいかと。
私のやり方を試すもよし、履歴書をきっちり作るもよし。
いろいろ試して、自分にあったキャラ設定方法を見つけ、素敵なキャラを生み出してみてください。
おつかれさまでした
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