【ミステリー小説の書き方】トリック7種類・例で分かりやすく解説

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ミステリーの書き方

今回はミステリーの大事な醍醐味であるトリックの種類、そしてそれぞれのトリックがどんなものなのかを例を交えて解説していきます。

こんな人に読んでほしい

  • ミステリー、サスペンス小説が書きたい
  • トリックの種類が知りたい
  • いろんなトリックがあるけど、それぞれどんなものかちゃんと理解したい

ミステリーでトリックを登場させるにしても、まずは種類を知ってなきゃアイデアを出すこともできませんね。

この記事を読むことで、ミステリーで使われるトリックの種類と内容が理解できますので、ぜひ最後までお付き合いくださいませ。

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ミステリーでよく使われているトリック7種

これがミステリーのお馴染みトリック7種です

トリック7種

  1. 密室トリック
  2. 心理トリック
  3. 物理トリック
  4. アリバイトリック
  5. 一人二役トリック
  6. 顔のない死体トリック
  7. 叙述(じょじゅつ)トリック

なんとなく「金田一少年の事件簿」とか「コナン」で、思い浮かぶ事件があるぽよね

1.密室トリック

被害者が部屋の中で死んでたぽよ

この部屋は内側から鍵がかけられていた
そしてこの部屋を開けられる唯一の鍵は部屋の中に……

つまり、この部屋に入ることは不可能ぽよ

犯人
犯人

密室トリックが上手くいったな
しめしめ

というのが、密室トリックですね。

密室トリックの考え方は、以下の記事でたっぷりじっくり解説しています。

トリックとは何なのか含めて以下の記事で解説してますので、読んでみることをおすすめです。

2.心理トリック

真実を隠す目的で、さも「これが真実ですよー」と偽の情報を登場人物たちに刷り込んでいくトリックですね。

例えば、誰もいない場所に向かって「そこにいるのは誰だ!」とか叫ぶと、不審者があたりをうろついているっていう偽の情報が他の人の頭の中に刷り込まれます。

それで殺人でも起ころうものなら、その不審者がやったってみんな思うぽよね

他にも、拉致して気絶させたうえで、Aさんを小屋の中に監禁している真犯人がいたとします。

その小屋を真犯人自らが調べて、みんなに「ここにもいなかった」と嘘の情報を伝えることで、Aさんはいったいどこにいったんだってなります。

悪いやつぽよ

常識を逆手にとった心理トリックもあります。

DNAが同じ人間はいないという常識ですが、実は一卵性双生児だけはDNAが同じなので、それを逆手にとるわけですね。

他にも殺害現場に数字がかかれた紙を残して行って、犯行があたかも「1」「2」「3」の順番に行われていると錯覚させるなどなど

本当はこの順番通りじゃなかったぽよね

数字の並び順が1、2、3と続く、という常識を逆手にとった心理トリックです

3.物理トリック

テグスを使って外から窓の鍵を閉めたり、鏡を使って登場人物の目を欺いたり。

ミステリーのトリックと聞くと、真っ先に思いうかぶトリックの種類かもですね。

氷は個体のときは硬いけど時間が経つと溶けてなくなるから、トリックでよく見かけるぽよ

上げたらキリがないけど、いくつか例をあげてみましょう

人がその場にいなくても動き続ける機械

  • 映写機のフィルムが回り続けるのを利用してカギを巻き取らせる
  • リモコンで開閉できるDVDプレイヤーの動きを利用して何かを倒す

時間が経つと形を変えるもの

  • 凍らせたローストビーフで殺害後、食べて凶器隠滅
  • 車輪のあるものを坂道へ配置し、氷で作ったストッパーで車輪を固定。
    溶けると勝手に動き出す

第三者のルーティーンを利用

  • 毎日決まった時間に同じ道を走るバイクを利用。テグスを切る役割とか。
  • 爪を噛むくせのある人物を殺すため、指に毒物が付着するよう罠を仕組む

一時的に見た目を変化させる

  • 車のナンバーやエレベーターの階数の表示を一時的にマッキーペンで書き足したり塗りつぶしたりして、違う数字に見せかける
  • 家の鍵に「〇〇の鍵」というラベルを貼ることで、〇〇の鍵だと錯覚させる

4.アリバイトリック

アリバイトリックは、事件発生の時間(死亡推定時刻など)に犯行不可能だったと錯覚させるトリックです。

アリバイトリックを成立させるためには、次のようなことを証明する必要があります。

  • 事件発生時刻に、犯行不可能な場所にいたことを証明する
  • 事件発生時刻に、第三者と一緒にいたことを証明する
    この場合、常に一緒だった、もしくは一時的に目を離したけど短時間だから犯行は無理ということを証明することになる

物理トリックを上手く使ってアリバイを手にすることが多いかもですね

録音した被害者の悲鳴を聞かせて、その悲鳴が聞こえたときに犯人はみんなの側にいた、とかぽよね

電話を使ったトリックもよく出てきます。

スマホのGPS機能を逆手にとって、A地点にいると見せかけて実はB地点にいたと見せかけることもできそうですよね。

相手の姿は見えていないけど、その人物がそこにいたと証明できる状況を物理トリックで作り上げることで、アリバイトリックが作れたりします。

死亡推定時刻をズラす仕掛け(死体を冷やしたり温めたり)で、その時刻に誰かと一緒にいてアリバイを手に入れたり。

実は別の場所で殺されたんだけど、死体発見現場で殺されたように偽装すれば、

お主がいた場所から死体発見現場まで往復で30分かかるぽよ

そうでしょう
私にはアリバイがあるのです!

といったアリバイ工作もできますね。

5.一人二役トリック

犯人が一人二役を演じることで、疑いの目を背けるやつ。

「犯人は双子でした」とかも該当しますね。

上手くやらないと「なんやそれ……」ってなりますけどね。

包帯を顔にぐるぐる巻いてホテルの予約をするぽよ!

犯人はその怪しいやつだ!

「俺たち以外にもヤバいやつがうろついてると思わせる」大作戦ですね。

6.顔のない死体トリック

被害者の顔が分からないくらいに損傷させることで、犯人が上手く被害者になりかわったり、その死体が被害者Aと思いきや別の人物だったとかするトリックです。

恐いぽよね

うーん……
ものすごい恨みがあるか、いっちゃってる犯人じゃないと、これはなかなか実行できなさそうですねえ

7.叙述トリック

こいつだけ他のトリックとはまったく違って、だますのは登場人物ではなく読者です。

犯人の行動だけでなく、探偵役やワトソン君も含めて、みんなで読者をドッキリにかけるのが叙述トリックってわけですよ。

ちょっと何言ってるかわからないぽよ

例えば太郎くんの視点と花子さんの視点で交互に進むストーリーがあったとしましょう

太郎くん視点
太郎くんは花子さんのことが好きで、授業中も花子さんを見つめていた。
花子さん視点
花子さんは先生のことが好きで、授業そっちのけで先生を見つめていた。

太郎くん、片思いぽよね

と見せかけて両想いだったっていうストーリーです

なんでそうなるぽよ

太郎くん視点と花子さん視点があたかも同じ時間の出来事のように書いてますが、同じ時間軸とは一切書いてません。

太郎くん視点は、太郎くんが高校生のときの話。

花子さん視点は、花子さんが事故で亡くなってしまった後の10年後の話。

そして、幽霊となって学校に居続けていた花子さんが授業中に見つめている人物こそが、10年後に先生になった太郎くんだったのでしたー

という感じで、登場人物と筆者がグルになって読者をダマす手法を叙述トリックといいます。

叙述トリックのパターン例

  • 時間がずれているパターン
  • 性別が実は違う。女と思わせておいて男、もしくはその逆。
  • 人物が違う。太郎と思わせといて、実は次郎。
  • 場所が違う。A町にいる太郎とB町にいる次郎は違う人物と思わせといて、実は同一人物

叙述トリック、難しそうぽよ

確かに、伏線もいろいろ貼らないといけないし、それでいてダマすためにつじつまを合わせたりと、難易度は高いですね

トリックは基本的に合わせ技

密室トリックを成立させるために物理的な仕掛けを使うこともあるでしょう。

心理トリックを駆使して、アリバイ成立を錯覚させるやり方もありますよね。

「密室トリック+物理トリック」「心理トリック+アリバイトリック」ぽよね

トリックは種類で別れてはいますけど、それ単体で使われることの方が少ないかもしれません。

特に物理トリックと心理トリックは、他のトリックを成立させるための手段として使われることが多いかと思われます。

トリックにはこれらの種類があって、基本的には合わせ技になるってことを頭に入れておけば、ミステリーを書こうとしたときにどんなトリックを考えればいいかがまとまりやすくなるでしょう。

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まとめ

今回の解説内容

  • ミステリーでよく使われているトリック7種
  • トリックは基本的に合わせ技

ミステリーでよく使われているトリックは次の7種類ぽよ

トリック7種

  1. 密室トリック
  2. 心理トリック
  3. 物理トリック
  4. アリバイトリック
  5. 一人二役トリック
  6. 顔のない死体トリック
  7. 叙述トリック

密室トリックは誰も入ることのできない空間の中で事件が起きたように錯覚させるトリックぽよ

犯人のみならず、他の登場人物にも犯行は不可能ということになって、捜査のかく乱を狙うことができます

心理トリックは偽の情報を登場人物たちに刷り込んで、真犯人がみんなからの疑いの目をそらしたりするトリックぽよ

偽の情報だけでなく、常識的な思い込みを逆手に取って、登場人物たちに偽の情報を植え付ける心理トリックもありますね

物理トリックは機械と道具を使って仕掛けを作り、登場人物たちを欺いて真犯人がみんなからの疑いの目をそらしたりするトリックぽよ

一番ポピュラーで、トリックありきのミステリーだとよく出てくるやつかもですね

アリバイトリックは事件が起きたときに犯行不可能な場所にいることや、第三者と一緒にいたことを証明して、真犯人がみんなからの疑いの目をそらしたりするトリックぽよ

遠隔操作できる仕掛けや、姿は見えていないけど場所が特定できるようなものを上手く利用して、遠くにいるから犯行は無理だと錯覚させるわけですね

一人二役トリックは犯人が別の人物に変装して不審者の犯行に見せかけたり、実は双子だった犯人コンビがアリバイを手に入れたりするトリックぽよ

読者からしたら変装した怪しいやつが犯人だなんて思わないだろうから、変装トリックをどうやって実現させたのかを読者に考えさせるようなストーリーにしたり、工夫が必要ですね

顔のない死体トリックは被害者の顔を分からなくして、自分は死んだと見せかけたりするトリックぽよ
自分で言ってて怖いぽよ

首を切断して別の首無し死体と同時に発見させたりしたら、殺害の順番を登場人物たちに誤認させることもできそうですね
うん、自分で言ってて怖いっすわ

叙述トリックは登場人物と作者が仕掛け人となって、読者をダマすトリックぽよ

女のような口調で話を進めておいて、オチの部分で実は男だったと明かしたり、場面が切り替わるたびに時間軸が異なるストーリーをあたかも同じ時間軸かのように進行したりするわけです

今回はトリックの種類について解説してみました。

別記事でトリックの作り方、考え方も解説していきたいと思います。

おつかれさまでした

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