例を使った三幕構成のわかりやすい4ステップ徹底解説【小説講座】

※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

ストーリー基礎

今回はストーリー構成の基本の一つ、三幕構成について解説します。

こんな人に読んでほしい

  • 読者に楽しんでもらえるストーリー構成にしたい
  • おもしろいストーリーの基本構成を知りたい
  • 三幕構成について詳しく知りたい

この記事を読むことで、三幕構成がどのようなものか、起承転結とどう違うのかが分かります。

そして、自らのストーリーを三幕構成で作成することができ、おもしろいストーリー構成にすることができるようになりますので、ぜひ最後までお付き合いくださいませ。

スポンサーリンク

三幕構成とは

三幕構成を図にすると、こんな感じです

第一幕(設定)は起承転結でいうところの「起」の部分。

第二幕(対立)は起承転結の「承転」の部分。

第三幕(解決)は起承転結の「結」の部分。

三幕構成は第一幕、二幕、三幕をそれぞれ、設定・対立・解決と呼んだりもします。

第二幕が二つに分かれているから、全部で4つに分かれているぽよ

4つなら起承転結と変わらないんじゃないのかぽよ

起承転結は以下のとおり4つに分かれているけど、「承」が長くて「転」がクライマックスという考え方になっていますよね。

対して三幕構成の二幕目は、ミッドポイントによって分かれた2つのパートが同じくらいの長さになっていますね。

ちょいと、三幕構成で作られたストーリーの例を見てみましょう。

三幕構成にも起承転結の「転」がある

三幕構成の例って、どれも起承転結の「転」があるように見えるぽよ

よくぞお気付きで!
そのとおりです

三幕構成で作られたストーリーの盛り上がり具合をグラフにすると、こんな感じになります。

そして起承転結の盛り上がりグラフが、こんな感じ。

ミッドポイントのとこ以外は、ほとんど同じぽよ

そうなんです

先ほど、三幕構成の二幕目は「承転」の部分と言いましたね。

つまり、二幕目に「転」も含まれているってだけです。

ただ、起承転結と比べたときの三幕構成の最大の利点は、ミッドポイントにあるのです。

ミッドポイントがあるおかげで、

  • 第二幕前半:色んな事が起きて、主人公たちが大変な目に合う
  • ミッドポイント:解決の意図口が見つかる
  • 第二幕後半:反撃だ―!!

みたいに、ストーリーを綺麗に分けてまとめることができるのです。

それに、ミッドポイントが一つの盛り上がりの役目も果たします。

「ここから反撃開始だ!」のシーンは確かに熱くて、盛り上がるぽよね

ハリウッド映画は三幕構成が基本中の基本なので、ハリウッド映画を観てみると、すごく参考になるでしょう。

三幕構成のストーリー作り4ステップ

作者それぞれのやり方というのもあるでしょうけど、一つの例として三幕構成のストーリー作りの手順を解説します。

ステップ1:エピソード出し

ストーリーの作り方として、まずは時系列を無視してエピソードを洗い出していきます。

洗い出し例

  • 平和な学園生活を送っていた生徒たち
  • そんなとき、男子生徒Aが何者かに殺される
  • 死体はミステリー研究会の部室で発見された
  • 男子生徒Aの死体が発見されたとき、部室内は密室
  • 単に男子生徒Aは外で刺されたあと、開いていた窓から部室内に入り、犯人の追撃を逃れるために自分で鍵を閉めた。
    だから密室になった
  • 最後に部室を出たのは、ミステリ研究部の部員であるヒロインだった。
    そのため、ヒロインが疑われることになり、警察に連れていかれる
  • 主人公はヒロインの疑いを晴らすため、調査を開始
  • 真犯人は、男子生徒Aを刺した後、学校の外壁を乗り越えて逃げていた
  • 男子生徒Aの血痕が部室の外の地面に、わずかに残っていた
  • 真犯人は事件が発生したとき、寮の部屋にいたことを供述。
    証明できる人間はいない
  • 正門には監視カメラがあり、真犯人が事件発生よりだいぶ前にでていくところが映っていた
  • 真犯人は正門を出た後、監視カメラに映らないように壁を上って、再び校舎内へ戻った。
  • 部室から離れたところにあった男子生徒Aの血痕。その近くの壁を上って外に出たことを見抜く
  • 真犯人の指紋が壁に!
  • 関係者を集めて「犯人はおまえだ!!」をやる
  • 警部「名探偵の孫ってのは、伊達じゃねえな」
  • 無事に真犯人を見つけ出し、ヒロインの疑いを晴らす
  • 疑いを晴らしてくれた主人公とヒロイン、青臭いイチャラブ

ステップ2:ミッドポイントを作る

三幕構成の第二幕を分断する、ミッドポイントのシーンを作りましょう。

今回の例はミステリーですので、主人公が「謎を解くぞ!」と心に決めた瞬間のシーンがミッドポイントとして最適ですね。

「じっちゃんの名にかけて!」ぽよね

ステップ3:ストーリーの最大の目的を決める

ストーリーの最大の目的は、第二幕目のミッドポイント以降の主人公の行動理由となります。

なので、最大の目的を決めておくことで、第二幕目後半のストーリー展開に一貫性が生まれます。

今回の例だと、最大の目的は「真犯人を暴き出し、ヒロインの疑いを晴らすこと」ですね。

ステップ4:「第一幕」「第二幕」「第三幕」に振り分け

では、作ったミッドポイントとストーリーの最大の目的を意識しながら、エピソードを「第一幕」「第二幕」「第三幕」に振り分けていきましょう。

「第一幕」

  • 平和な学園生活を送っていた生徒たち
  • そんなとき、男子生徒Aが何者かに殺される
  • 死体はミステリー研究会の部室で発見された

「第二幕前半」

  • 男子生徒Aの死体が発見されたとき、部室内は密室
  • 真犯人は事件が発生したとき、寮の部屋にいたことを供述。
    証明できる人間はいない
  • 正門には監視カメラがあり、真犯人が事件発生よりだいぶ前にでていくところが映っていた。
  • 最後に部室を出たのは、ミステリ研究部の部員であるヒロインだった。
    そのため、ヒロインが疑われることになり、警察に連れていかれる

「ミッドポイント」

  • ヒロインの疑惑は俺が必ず晴らしてみせる!
    じっちゃんの名にかけて!

「第二幕後半」

  • 主人公はヒロインの疑いを晴らすため、調査を開始
  • 男子生徒Aの血痕が部室の外の地面に、わずかに残っていた
  • 単に男子生徒Aは外で刺されたあと、開いていた窓から部室内に入り、犯人の追撃を逃れるために自分で鍵を閉めた。
    だから密室になった
  • 真犯人は正門を出た後、監視カメラに映らないように壁を上って、再び校舎内へ戻った。
  • 真犯人は、男子生徒Aを刺した後、学校の外壁を乗り越えて逃げていた。
  • 部室から離れたところにあった男子生徒Aの血痕。その近くの壁を上って外に出たことを見抜く
  • 真犯人の指紋が壁に!
  • 関係者を集めて「犯人はおまえだ!!」をやる(起承転結の「転」であり、クライマックス)

「第三幕」

  • 無事に真犯人を見つけ出し、ヒロインの疑いを晴らす
  • 疑いを晴らしてくれた主人公とヒロイン、青臭いイチャラブ
  • 警部「名探偵の孫ってのは、伊達じゃねえな」

三幕構成と起承転結はどちらがいい?

どっちを使えばいいぽよ

やりやすい方でどうぞ

ただ、端的に言うと、以下のような盛り上がり方の構成が私のオススメです。

起承転結っぽいけど、盛り上がりグラフの形が全然違うぽよ

詳しくは次の記事にて

起承転結についても以下の記事で解説していますよ。

また、おもしろくて売れてる作品からストーリー構成を抜き出して、自分のものにしてしまう方法を以下の記事で解説していますので、興味あれば読んでみてください。

小説の書き方シリーズ、Kindle出版中ぽよ

Kindle Unlimited」なら読み放題ぽよ

Kindle Unlimited」は月額¥980で200万冊以上が読み放題
30日間の無料体験もありますよ(2024年5月現在)

お求めは画像をクリック!

お求めはこちら⇒著者ページへ

グッズ販売も始めまちゃいました。
この本の表紙を飾る、かみころさんグッズです⇒ショップ

まとめ

今回の解説内容

  • 三幕構成とは
  • 三幕構成と起承転結の違い
    三幕構成にも起承転結の「転」がある
  • 幕構成のストーリー作り4ステップ

三幕構成は三幕で分かれているけど、ミッドポイントがあるのが最大の特徴ぽよ

図にすると、こんな感じですね

第一幕は起承転結でいうところの「起」の部分。

第二幕は起承転結の「承転」の部分。

第三幕は起承転結の「結」の部分。

実は三幕とは言っても、4つに分かれているぽよ

第二幕がミッドポイントを中心に、ほぼ等間隔で前半、後半に分かれます。

しかし、第二幕から第三幕に切り替わるあたりに、「転」と同様の最大の盛り上がり部分も存在します。

三幕構成のストーリーにする手順は、以下のとおりぽよ

  • ステップ1:エピソード出し
  • ステップ2:ミッドポイントを作る
  • ステップ3:ストーリーの最大の目的を決める
  • ステップ4:「第一幕」「第二幕」「第三幕」に振り分け

三幕構成についての解説はここまでです。

次の記事では、私のオススメであり、売れている作品の多くが使っている構成について解説しますので、興味ありましたら読んでみてください。

ただし、起承転結と三幕構成を理解している前提でのお話となります。

ともあれ、おつかれさまでした

お求めはこちら⇒著者ページへ

お求めはこちら⇒著者ページへ

コメント

タイトルとURLをコピーしました